お電話でのお問合せはこちら
TEL:03-3443-4011

かんとこうブログ

2020.04.20

4月末における東京都の新規感染者数を予測する

 これまで、SIRモデルを使って、接触者数が減少した場合の感染者(新規および未回復者)の予測をしてきましたが、今日は違う観点から4月末における東京都の新規感染者数の予測をしてみます。方法は、3月以降の毎日の感染者数の推移から近似式を導き、4月末時点の新規感染者数の予測をしてみました。


  これを見ると改めて4月以降の感染者の急増に驚きます。3月末の小池知事による「感染爆発の重大局面」宣言の際には、まだ感染者は2けただったのですが、もはや3桁は当たり前の状態です。この変化をエクセルの近似式機能を使って近似式を導き、その近似式を使って4月末の新規感染者数を予測してみました。結果を下に示します。


近似式は左から、指数近似、線状近似、累乗近似です。一見したところやはり指数関数が最もよく近似しているようですが、事実Rの2乗も指数近似が最も高くなっています。この近似をよく見ると3月20日過ぎを境にそれよりも前と後ろでは大きく様相が異なっており、あたかも二つの直線の組み合わせのようにも見えます。そこで今度は近似を3月18日を始点として行ってみました。


 結果は、さきほどとはかなり様相が変わり、R2乗も線状近似、累乗近似、指数近似の順になりました。確かに目視でも線状近似や累乗近似の方がよく近似できているように見えます。

 これらの近似式を使用して、4月末時点での一日あたりの新規感染者の予測をしてみました。その結果は、始点を3月1日とした場合の指数近似が996人、線状近似が251人、累乗近似が250人でした。3月18日を始点とした場合には、指数近似が864人、線状近似が204人、累乗近似が140人でした。最も楽観的な場合でも140人の新規感染者がでるという結果でした。

 理論的には指数近似がもっとも合致するはずです。これが4月以降直線近似でも合致するようになってきたということは、接触者を減らすため努力がなされていることの証拠に他なりません。緊急事態宣言後の自粛の効果を判断するのはまだ早いとは思いますが、現状からの予測の結果は決して楽観できないものでした。まだまだ接触者を減らすことについて一層の

コメント

コメントフォーム

To top