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かんとこうブログ

2020.05.11

コロナショックの経済影響 世界的な影響・・朝日新聞の紙面から

 新型コロナウイルス感染症に対する緊急事態宣言の延長期間が始まりました。感染者数については、明らかに減少傾向に転じているようですが、となると出口戦略、具体的には経済活動復活の進め方が気になります。今日から3日間は、比較的最近ネットにアップされた情報から、コロナショックの経済影響に関するものをご紹介し、最終的には塗料製造業への影響を考えてみたいと思います。第1日目は、世界経済への影響です。この1か月以内の朝日新聞の紙面に掲載された記事から拾ってみました。

 4月15日の紙面には、IMFの世界経済見通しが修正されたことが1面で報じられました。1月に出された2020年の見通しを大幅に下方修正し、世界全体では前年比-3.0%のマイナス成長と発表されました。これにあわせ、世界主要国・地域の年間GDPの成長率も修正され、各国とも大幅な下方修正がなされました。2020年は、世界の90%の国と地域において、マイナス成長となると予測されるとしています。(下表参照)日本についてはGDP成長率が-5.2%と予想されており、金額にすると25兆円超の減少ということになります。

 この下方修正予想は、しかし、5月8日に追加発表があり、さらに下方修正される可能性があることが報じられました。また2021年ついて、米国、日本、EUにおいては2020年の落ち込みが大きいため、2021年がプラスの数値であっても2019年の水準には回復できないということに注意する必要があります。また、過去の事例と比較しても、リーマンショック時をはるかに上回るマイナスのインパクトであり、世界恐慌以降最大の大停滞となるものと思われます。

 4月18日には、中国の1-3月のGDP成長率が、中国が統計を発表し始めた1992年以来初めてのマイナス数値になったとの記事が載りました。その後一時はV字回復というような報道もありましたが、世界全体が大幅に減速する中で、中国一国のみが成長を続けることは不可能であり、今年は経済の大幅減速を余儀なくされるようです。

 5月9日には、世界最多の感染者数、死亡者数のアメリカの失業率が、(第二次世界大)戦後最高の14.7%になったと報じられました。これまでの戦後最高であった1982年の11月12月の10.8%やリーマンショック後の2009年10月の10.0%を大きく上回りました。そして記事の末尾には、連邦予算局の見通しとして、4-6月のGDP成長率が年率換算で-39.5%のマイナスとなると予測していると報じています。

 これまで見てきたように、今回のコロナショックは、規模的にリーマンショックを上回る戦後最大の経済停滞を引き起こす可能性が大きいものと思われます。明日は、塗料のユーザーである各産業分野の動向に関する情報をご紹介します。

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