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かんとこうブログ

2020.08.20

日塗工業況観測アンケート 7 月分調査結果の概要

本日、日塗工より、掲題の調査結果を受領しました。すでに組合員各位にはFAXで送付しておりますが、ここでは、それらの数値をもとに、この何か月かの業況の推移をリーマンショック時と比較した結果をご紹介したいと思います。リーマン時と比較する前に、このところの需要分野別の業況の推移を確認しておきたいと思います。

実は前回6月度における7月度の予想は、もう少し良い数値(全体で84.8)が出ていたのですが、それには及びませんでした。また6月度は全分野において前月比でプラスに転じましたが、7月度は、自動車以外はまた前月比がマイナスとなりました。6月後半からの感染再拡大もあり、本格的な経済拡大にはもう少し時間がかかるようです。8月の見通しについては、86%台の数字が出ていますが、この予想通りにいってほしいと思っています。

次にリーマンショックとの比較をみてみます。比較するための起点は、リーマンショックではリーマンブラザースが破綻した2008年9月を起点とし、今回のコロナ禍では日本に初の感染者が発生した2020年1月を起点としました。起点の前8か月、後16ヶ月の推移を追跡していこうと考えています。コロナの場合まだ起点から6ケ月の時点に過ぎませんが、傾向はつかめるのでないかと考えています。

今の時点でリーマンよりも落ち込みが小さいのは、自動車、電機・機械・金属、木工の3分野で、建築外装と船舶・構造物の2分野はリーマンよりも落ち込みが大きくなっています。しかし、全般的にみれば、リーマンによく似た推移を示していると言えるのではないでしょうか? なお、全体の図でコロナ禍の最後のひと月の色が変わっているのは、この部分が実績ではなく8月の見通しであるからです。

世間では経済のV字回復を願う声がありますが、リーマンの推移をみても緩やかに時間をかけて回復していく可能性の方が高いのではないか、すなわちコロナとの闘いは長い闘いになる可能性が高いのではないかと思います。

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