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かんとこうブログ

2020.08.17

日本ペイントの四半期決算発表内容

8月8日に日本ペイントホールディングスを除く上場塗料会社の第1四半期決算結果をご紹介しました。先週の金曜日に日本ペイントホールディングス社が2020年12月期の第2四半期決算結果を発表しましたので、今日はその結果も含め改めて4-6月期の結果をご紹介します。同社は1-12月が決算ですので、4-6月期は第2四半期にあたりますが、同社は決算短信と同時に説明用資料も発表して第2四半期のみのデータも公表していましたので、他の会社と同じベースで比較できるように、第2四半期のみのデータを表中に入れています。また同社は、昨年度大きなM&Aを行った結果、売上利益とも前年比が単純に計算できない事情もあり、短信ベース以外に実績ベースのデータも公表していますので、下の表にはその数値も載せています。

日本ペイントホールディングスは短信べ―スでは売上が前年プラスで、営業利益の落ち込みも小さく見えますが、実質べースでは、他社と同様に売上、営業利益とも大きく落ちこんでいるようです。また通年ベースでの見通しについては、短信ベースでは、プラスを見込んでいます。下に各社の4-6月期の売上前年比%と通期売上見通しの前年比のグラフを下に示します。現時点で今年度末で前年比プラスを見込んでいるのは、日本ペイントホールディングス、アサヒペン、アトミクスの3社です。

日本ペイントホールディングスは、投資家向け説明資料の中で、日本国内だけでなく、世界の各地域の需要分野別の売上前年比と第2四半期から第4四半期までの市場状況と需要状況予測も掲載していますのでそれもご参考までにご紹介します。


日本ペイントホールディングスの説明資料から引用

この表は世界各地域での売上と営業収益を示していますが、4-6月期では、実質ベースで日本とアメリカでは大幅減収減益、アジアではほぼ前年並み確保であったことがわかります。


日本ペイントホールディングスの説明資料から作成

上の表は、公表された各地域の需要分野別の前年比%の数字を拾ったものですが、それぞれの地域の需要分野別の状況が間接的にわかる資料ではないかと思われます。やはり世界的に自動車用の落ち込みが最も大きいようです。

日本ペイントホールディングスの説明資料から編集

上の図は、各地域の自動車用と建築用の市場環境と事業環境を表わしたものですが、大変わかりやすい図になっています。注目すべきは第3、第4四半期の市場状況・需要状況ですが、世界的に自動車用は今年いっぱい軟調傾向が続き、中国のDIYも同様に低迷するとの予想になっています。

詳しくは、同社の資料(下記URL)を直接ご覧になっていただく方がよいと思いますが、こうした多くの情報をできるだけわかりやすく開示しようという同社の姿勢にはいつもながら好感が持てます。

https://www.nipponpaint-holdings.com/ir/document/pdf/materials_20200814_5f3611d17e6e7.pdf

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