かんとこうブログ
2020.08.04
新聞記事のキーワードから見た塗料各社の戦略
少し大げさなタイトルをつけましたが、化学工業日報紙7月30日付の「塗料特集」に、多くの会社の取材記事が掲載されていました。それらの記事からキーワードを書きだしてみて、勝手に見出しをつけてみました。つけた見出しが内容にぴったりかどうか自信はありませんが、それを整理してみましたのでご紹介します。今塗料メーカー各社が意図していることを多少なりとも表しているとすればなにがしかの参考にしていただけるのではないかと思う次第です。
まず、記事を読んで、自分なりに各社2行ほどのキーワードを書きだしましたので、それをご紹介します。
書きだしたキーワードと記事を見比べながら自分なりの見出しをつけました。たまたま化工日紙と同じになったものもありますが、多くは別な見出しがつきました。上のキーワードの記述で会社名の横に書いてあるのが私がつけた見出しです。その見出しを整理して並べてみたのが下の図です。
多くの場合、会社の目指す方向性(基本戦略)が示され、それにそって具体的な展開が示されるという記事内容ですが、左側にあげた見出しはどちらかというとそうではなく、当面注力していく具体的な市場分野や用途についてのものです。左上は時節柄抗菌・抗ウイルス需要が高まっていることを反映したものと思いますが、あくまでこうした塗料を供給することでの社会に対する貢献が意識されていました。左下は、これまで課題であった具体的なニーズに対してのソリューションを提供するもので、これも社会に貢献できるものと言えるでしょう。
右側に目を移していくと、デジタル技術(船の運航状況解析)や技術センター開設といったトピックスがあり、商品力強化、海外事業の整備・推進があります。国内市場の成長が見込めない中で、新しい技術の採用や海外展開はますます重要になっていくと思われます。
右上では、自社の事業について、既存事業ばかりに頼らず新しい柱の育成、既存事業間の連携によるシナジー効果への期待、バランスの取れた事業展開とそれぞれの状況に応じた経営施策が取られていることが見て取れます。
今回の記事に紹介された内容は、事業活動のほんの一面でしょうが、それぞれの会社の特徴を見せてくれているようにも感じています。経営者の皆様にとりまして少しでも参考になれば幸いです。
最後に、勝手に記事の内容をネタにしてブログを書かせていただいた化学工業日報紙様にお詫びとお礼を申し上げます。記事の引用はしていませんが、部分的に同じ文言がこのブログにも収録されているものがあります。貴社の権利を侵害しているようなところがあれば、是非お知らせください。すぐに削除・訂正いたします。