かんとこうブログ
2020.12.21
響かぬ?要請、人出は減らず!
実は現在、木星と土星が超接近しており、今日と明日の二日間が最接近して見える日なので、そのことについて書こうと思っていたのですが、アグープのデータをみたところ、あまりのことになっているのでこちらを書くことにしました。
その前に木星と土星の話を簡単に書いておきます。今397年ぶりという大接近の時期です。もちろん、実際に木星と土星が実際に接近しているのではなく、地球から見るとこの二つの星が極めて近くに見えるということです。どのくらい近くに見えるかというと、国立天文台のサイトの表現を借りれば、「50センチ離れた5円玉の穴の中に二つの星が入ってみえる」ほど接近してみえるとのことです。
昨日観察しましたが、肉眼でも十分見えました。双眼鏡があればなおはっきりと見えます。見える時刻は、日没後の2時間以内、方角は南西からやや西よりの低い空に見えます。日没直後がまだ明るいので、日没から1時間後の午後5時半ころがお薦めの観察時刻です。次回にこれほど接近するのは80年後だそうですので、興味のあることは是非ご覧になることをお勧めします。
話をアグープのデータに戻します。勝負の3週間が終わりました。感染拡大はとまらず、Go Toトラベルキャンペーンの年末・年始の全面的一時停止や、営業時間の短縮要請が各地で出されるようになりました。果たしてこの週末、繁華街や観光地の人出は変わったのでしょうか?結果は明瞭です。1週間前と全く変わっていないのです。
例によって、アグープのデータから、11月21日の三連休初日から12月20日の日曜日までの午後3時台の人出を、感染拡大前の今年1-2月の休日の平均値を100として比較したデータを示します。
どうでしょうか?この12月13日と比べて、すべての地点で顕著な変化はありません。それどころか、箱根を除き、ほぼすべての地点で11月の3連休以降この1か月大きな変化はありません。Go Toトラベルの北海道・大阪の停止や上述の年末年始の全面停止や時短要請が出されても、人々の行動には変化がないということです。もちろん、多くの地点で感染前の人出よりは減っていますので、自主的に行動規制をしている人は少なからずいることは間違いありませんが、行動規制していない人たちがたくさんいることも確かです。
午後3時台の各地の人出(2020年1月-2月の休日の人出=100)
この傾向は、残念ながら、夜の繁華街でも同じです。今年の12月1日から20日までの、東京の繁華街の午後8時台の人出を下に示します。
横軸は日にちで、青棒が平日、オレンジ棒が休日です。縦軸は人出で、40Kとは4万人を示します。ここに示していませんが、2019年の12月1日~31日のデータも併載されており、さすがに2019年と比べると大幅に減ってはいるのですが、この20日間の推移を見ると、残念ながらこうした繁華街への人出については、政府や自治体の要請や施策に全く影響されていないことが明確です。
年末年始のGo Toトラベルの全面停止は、強力な行動抑制へのメッセージとなることを期待されていたはずですが、どうもその効果は未だ表れていないようです。有名観光地の人出はさすがに減りましたが、それでも感染拡大前とほぼ同水準です。果たしてマスク会食のすすめだけで、感染拡大を抑え込めるのか、はなはだ心もとない感じがするのは、私だけでしょうか?