かんとこうブログ
2021.01.19
12月の消費動向調査結果・・・再び指数が悪化
今日は 1 月 6日に発表された内閣府の消費動向調査(12 月の分)の結果をご紹介します。この調査は毎 月実施しているもので約 8400 世帯を調査対象としています。先月分は12 月 7 日に このブログでご紹介しました。
調査項目は、5 つの質問( a)暮らし向き、b)収入の増え方、c)雇用環境、d)耐久消費財の買い時判断、e)資産価値)に対し、①良くなる、②やや良くなる、③変わらない、④やや悪くなる、⑤悪くなると言った5つの選択肢から回答するものです。それでは早速2020 年の6 月~12 月までの推移を見てみましょう。
消費動向調査12月実施分 (cao.go.jp)
8月に一旦小休止はあったものの5月以降続いていた回復傾向が、5項目ともすべて悪化に転じました。水準としては8-9月頃の数値となります。
視覚的にはこちらの図の方が全体の傾向を把握しやすいと思います。12月の結果もさることながら緊急事態宣言が発出された1月はさらに悪化するであろうことは疑いがありませんので、大変心配な事態です。
先月も書かせていただいたように、質問5項目の中で最も悪化しているのは雇用環境についての質問です。これは過去を見てもリーマンショック、東日本大震災においても同様な傾向が見られました。
それでは実際の失業率についてはどうなのでしょうか?
失業率は、2020年1月からジワジワと上がり始めています。直近では少し下がったように見えますが、感染拡大を反映してまた上昇に転じるものと思われます。
総じて言えば、経済か、感染防止かの選択ではないということです。感染防止は至上命題であり、感染防止なくして経済復興はあり得ません。緊急事態宣言が出されてまもなく2週間が経過しますが、新規感染者数が減少に転じなければ、消費者の不安はますます増大することが懸念されます。
昨日、11月の経済産業省の確報結果を組合員にFAXでお送りしました。前年同月比は10月に比べると後退しました。一昨年の10‐12月は消費増税の影響で、需要が低迷したことを考えると、2年前からは大幅な減少になります。まもなく出される日塗工の業況観測アンケートの12月分実績と1月分予測が注目されます。