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かんとこうブログ

2021.01.06

年末年始の首都圏からの移動と初詣の人出はどうだったのか?

新年に入り感染者数はさらに増加傾向を見せており、緊急事態宣言もしかるべく発出されることになるようです。年末年始の首都圏の1都3県(東京、埼玉、千葉、神奈川)から他の都道府県への移動状況と初詣の人出について、14日に発表されたアグープのデータをご紹介したいと思います。

年末年始の首都圏から他都県への移動(自分の居住する都県から首都圏の他の都県への移動も含む)のデータを示します。(今日の図はすべてアグープの引用です。)

https://corporate-web.agoop.net/pdf/covid-19/agoop_analysis_coronavirus_newyearholidays.pdf

左が2019年度(1228日~15日)、右が2020年度(1226日~13日)の移動先ごとの一日平均の移動人口を表しています。青、緑、黄色、茶色、赤の順に移動した人口が多かったことを示しています。2019年度と2020年度を比較すると昨年度比で58.6%(41.4%減)であったことがわかります。確かに減少してはいるけれどそれほどでもないという数字ではないでしょうか?

移動先に注目すると遠方への移動が絶対数としては少なくなっていますが、東京周辺ではそれほど変わっていないように見えます。つまり近隣地域への移動はそれほど抑制されなかったということになります。1都3県の人口は約3685万人ですので、おおよそ9%の人が毎日他府県へ移動していたという計算になります。

この年末年始の移動人口を昨年のゴールデンウイークやお盆休みと比較したのが下図です。

左から、ゴールデンウイーク(425日~56日)、お盆休み(88日~18日)、年末年始です。一見してゴールデンウイークの移動が最も抑制されていたことがわかります。事実平均移動人口で比べても、お盆休みと年末年始はほぼ同じレベルであり、ゴールデンウイークは年末年始の約4割強しかありません。

いうまでもなくゴールデンウイークは緊急事態宣言中であり、お盆休みは第2波のピークが過ぎた直後でした。これだけ感染者が増えた年末年始の移動人数がお盆休みとほぼ同じであったことをどうとらえるべきなのでしょうか?やはり、コロナ慣れ、自粛疲れというようなことなのでしょうか?

最後に初詣の人出を2019年度と2020年度で比較したグラフをご紹介します。全国トップ10の神社仏閣が調査対象であり、ここでご紹介する以外に浅草寺のデータがありましたが、割愛させていただきました。

 

左上が明治神宮、右上が成田山新勝寺、左下鶴岡八幡宮、右下川崎大師です。各図の上段が2019年度、下段が2020年度です。1231日から13日までの1時間ごとの人出を表していますが、いずれも大幅に抑制されているのがわかります。政府や自治体の呼びかけに従い、初詣を自粛された方が多かったと思われます。

この中では、川崎大師の人出の減り方が少ないように見えます。これは川崎大師の存在というか距離感が少しほかの神社仏閣とは違うのではないかとも思っています。

 

以上要約すると、年末年始の人々の移動状況については、初詣を自粛した人は多かったものの、近隣他都県への移動は、お盆休み並みだったということになります。第3波のこれまでとは比較にならない数の感染者が出ていますが、第1波のような行動変容にはつながらなかったということになります。果たして木曜日からの緊急事態宣言は、人々の行動を変容し、感染拡大抑制に素早い効果を発揮することができるのでしょうか?いや、必ずや感染拡大を防止し、医療崩壊を防がなければなりません。

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