かんとこうブログ
2021.03.22
日塗工業況観測アンケート2月の調査結果・・前年比と前々年同月比が乖離傾向
本日日塗工から業況観測アンケート2月の結果を受領いたしました。すでに組合員の皆様にはFAXでお届けをしております。2月は1月にくらべ2.0ポイント回復しておりますが、1月の業況観測アンケートにおける2月の予想値98.5%よりは3ポイント弱下回っております。以下に各分野別の前年同月比(金額)の推移表を示します。
分野別では、1月から見て前年同月比(金額)で、船舶・構造物が12.3ポイント、電機・機械・金属が3.1ポイント、自動車が2.6ポイントのアップとなりましたが、建築が0.9ポイント、木工が4.6ポイントのダウンとなりました。1月に比べて若干の回復は見たものの、やはり緊急事態宣言は社会全体に影響を及ぼしているようです。
毎月掲載しているリーマンショック時との対比につきましては、第3波のころから少し様相が変わってきているようです。
昨年の11月ころまでは、特に自動車関係においてリーマンショック時よりも早い回復傾向でありましたが、その後感染拡大とともに回復の停滞が明らかになっており、現時点ではまもなく追い抜かれそうな状況になっています。やはり回復には感染の拡大抑制が必須です。
コロナ禍も国内最初の感染から1年以上が経過しました。そろそろ前年同期比という数値が平年並みという数値と同義語でなくなるころかと思い、前年比と前々年比との対比を行ってみました。予測されたことではありますが、すでに前年同期比と前々年同期比の乖離は半年ほど前から始まっていました。2019年10月の消費税増税以降建築関係を中心に需要の低迷が起こっており、すくなくとも建築と電気・機械・金属については、前年同月比が平年比ではなくなっているのではないかと思われます。自動車も逆の意味で乖離がみられています。これから4-6月にかけては、昨年大きな需要の落ち込みがみられた期間であり、前年同月比が過剰に大きな値となる可能性が大です。しばらく前年同月比と前々年同月比のデータを併記するようにしたいと思います。