かんとこうブログ
2021.05.28
内閣府の消費総合指数について
一昨日内閣府から月例報告が発表になりましたが、その2日前に同じ内閣府の「消費総合指数」というものが更新されました。この「消費総合指数」というのは、調べてみると以下のような意味合いの指数であることがわかりました。
「内閣府が作成し、月例経済報告と一緒に公表する、需要と供給の両面から消費の動向を捉えることが出来る指数のこと。消費総合指数は、家計調査、鉱工業出荷指数、特定サービス産業動態統計、などといった消費統計を加工・統合することにより作成される。このように、様々な需要側統計と供給側統計を総合的に合成している点に、消費総合指数の特色がある。」(新語時事用語辞典)
つまり名前は「消費総合指数」ですが、需要側と供給側の統計を合成しているところに特徴があるとのことです。もうすでにさんざん見飽きたかもしれませんが、この1年あまりのコロナ禍について、この消費総合指数はどのように表しているのかをご紹介したいと思います。
この消費総合指数は、2015年を100とした相対値です。GDPの先行指標としても意味があるとの解説もありましたが、GDPが基本的には前期比であり、全体的な位置関係がわからないのに対し、こちらは長期間の推移を全体的に把握することができます。
この消費総合指数では、今回のコロナ禍が過去の経済的インパクトを与えた事象に比べていかに大きな影響を受けているかが容易に理解できます。参考までに先週ご紹介したGDPの推移を下に示します。
このGDPは前年比なので、データのスパンが違いますが、いずれにせよ前年比でも前期比でも前年同月比でも同じことで、この対象期間の最初と最後を比べて果たして増えたのか減ったのかは一目みただけではわかりません。そういう意味では、長期傾向が一目でわかる消費総合指数は、なかなかよい指標ではないかと思いました。
いずれにせよどのデータをどう処理しようが、コロナ禍で大変深刻な経済影響を受けていることに違いはありません。ゲームチェンジャーであるワクチンを一刻もはやく打ち終えることが今一番必要なことだけは確かです。