かんとこうブログ
2021.08.16
東京都の人流にみられたかすかな希望
毎週の週明けに休日の昼間の人流の推移を紹介してきました。第4次緊急事態宣言に入ってからは、それまでと異なり人流の減少が少ないと言い続けてきましたが、今回、天候のせいもあるのでしょう、お盆休みという特殊事情もあるのでしょう、理由はなんであれ、東京都の18か所の平均値(感染前の2020年1月~2月の休日の平均を100とした時の指数)が50を下回りました。これまでの緊急事態宣言では、すべて発出直後に50を下回り、その結果実効再生産数が1.0を下回り、感染が収束方向に向かいました。今回はデルタ株が感染の主体であり、残念ながら50を下回ったくらいでは感染が収束方向には向かないと思いますが、それでも人々の意識が少しずつ変化してきているのではないかとかすかな期待をいただかせる数字ではあります。東京18か所、埼玉、千葉、神奈川12か所の人流の推移をご紹介します。赤丸で囲った部分がこの週末の東京都の人流、青丸で囲った部分が3県の人流です。東京都の日曜日(15日)はほとんど50を下回りました。
より分かりやすいのは平均値の推移です。東京都の平均(青線)は、宣言発出から3週間以上たって50を下回りました。図の青枠で囲った期間は、緊急事態宣言発令期間です。
毎日の感染者数から計算した実効再生産数を下に示しますが、これは一時期のとんでもない数字からは下がりましたが、まだ1.0を超えたままです。
基本的に感染者数が減少に転じないかぎり1.0を下回ることはありませんので、多少小さくなったところで、安心材料にはなりません。デパ地下やショッピングセンターの入場制限程度で人流が減るとも到底思えません。やはり大きな転換は人々の意識の転換によってのみなされるのではないでしょうか?