かんとこうブログ
2021.10.22
前年比と前々年比の乖離は解消傾向なれど・・
昨日日塗工から9月度業況観測アンケートの結果を受領しました。概況を要約すると「前年比と前々年比の乖離は解消傾向なれど、景気回復の道は遠い」ということになります。すでに組合員にはFAXで結果をお送りしております。
9月分の調査結果ですが、全体では8月に比べ前年同月比(金額)で7.2ポイント下落しました。前年9月は需要のおちこみが続いており、用途別全体の前年同月比が90.3でありましたので、前々年同月比では、90付近の値となります。
分野別では、8月から見て前年同月比(金額)で、建築外装が8.2ポイント、船舶・構造物が2.1ポイントアップしたのみで、あとは自動車が20.5ポイント、電機・機械・金属が5.0ポイント、木工が17.3ポイントのダウンとなりました。
前月から見ると建築外装と船舶・構造物を除き、大きく下落しており、特に自動車の落ち込みが顕著です。これは半導体不足などによる生産台数の低下がそのまま反映されたもので、まだしばらくは低調な状況が継続されると思われます。
10月の予想は、前年同月比の金額で97.7,数量で96.0と9月の金額99.6、数量99.2に比べ「金額、数量ともやや減少の見通し」となりました。
以前から継続しているリーマンショック時との対比ですが、リーマンショック時に比べ、少し早めに回復のピークを過ぎて下降線を辿っているようです。
さらに、前年同月比と前々年同月比の比較においては、掲題のように、このところ続いた大幅な乖離が収束傾向になっています。これは昨年の急激な落ち込みが昨年10月にはほぼ前年並みまでに回復していたことの影響が大きいと思われます。
おそらく来月にはこの前年同月比と前々年同月比の乖離はほぼ解消されることにはなるのでしょうが、問題はその時点で果たして 前年同月比と前々年同月比 が100を超えるのかどうかです。9月の業況観測アンケートの予測の通りであれば残念ながらまだともに100を超えないという結果になりそうですが・・