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かんとこうブログ

2021.11.01

感染者減少傾向に翳り、実効再生産数増加!?

毎週末の人流と感染者の動向(実効再生産数)についてご紹介してきており、2回ほど「実効再生産数が横ばいから少し上昇気配か?」と表題をつけましたが、ほぼオオカミ少年的な結果となり新規感染者は到頭20人台が定着するほどまで減少しました。ここまで少なくなるとさすがにこれ以上減少することは難しくなるようで、実効再生産数が明確に上昇してきました。と言ってもまだ1.0よりは下であるので、「感染者が増加傾向に転じた」のではなく、「感染者の減少率が鈍くなった」ということで、すぐに感染爆発というわけではありません。まず東京都の実効性再産数のグラフから見てもらいましょう。

左の図は7月以降4か月間の実効再生産数の推移です。8月下旬に1.0を下回ってからずっと下回ったままであり、感染者の減少が継続していることを示しています。このうち直近の30日間をとりあげて近似線を求めたのが右の図です。R2乗値は高くないものの、多項式(2次)近似では増加曲線となり、この近似線に従えば今から2週間後には1.0を超えてしまいます。これはあくまで数学的な予測ですので、この通りになるとは限りませんが、2か月半ほど続いた減少傾向がそろそろ終わりを告げる可能性がでてきたということになります。

一方で人流の方は、かなりコロナ禍以前に戻ってきました。休日の15時台のデータしかありませんが、いつものようにアグープのデータから作成した東京18か所、周辺3県12か所の7月1日からの推移を示します。数値は感染拡大前の2020年1月~2月の休日の15時台の平均を100とした時の相対値です。

赤い三角印は、8月14日の時点を示しています。人流はここが底であり、以降ずっと上昇傾向を続けています。

東京18か所と周辺3県12か所の昨年末からの休日15時台の人流の平均値推移を下に示します。

この週末、その前の週末とも、周辺3県の土曜日の15時台の人出は感染前の数値を超えました。東京18か所の平均も今年最高値を記録しました。いすれも今年に入り最も高い数値です。一方で新規感染者数も今年に入り最も少ない状況ですから、人流が増えただけの理由ですぐに感染の拡大に直結するものでもないのでしょうが、下げ止まりから上昇に転じようとしている実効再生産数を注意深くフォローしていきたいと思っています。

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