かんとこうブログ
2022.01.21
実効再生産数から見た感染動向、ピークアウト近しとは言えない状況
昨日は世界の国の感染状況をお知らせしましたが、今日は日本の各都道府県の実効再生産数の推移から、期待されているように果たしてピークアウトが近いのかどうかを見てみたいと思います。東洋経済ON LINEのコロナ特設サイトから1月20日午後の時点のデータを引用させてもらいました。これらのグラフは横軸が期間で直近50日間、縦軸が実効再生産数です。一番左の列が上から沖縄、広島、山口で米軍基地から感染が広がったとされる県、左から2列目が東京周辺の1都3県、右から2番目の列は大阪周辺の2府1県、一番右が愛知、北海道、全国となっています。
北海道を除き、ここまでのピークは1月8日前後に記録されています。それ以降は減少傾向にあり19日の時点では概ね3前後の数値となっています。このことは、まだ新規感染者数が減少するには至らず、新規感染者減少までには時間がかかるということを示しておるものの、爆発的な感染拡大は過ぎたとも言える状況でした。
一番左の列の米軍基地がらみの3県は、19日の実効再生産数が2を下回り順調に減少しているように見えます、これに対し他の都道府県では直近の2-3日(白丸で囲んだところ)を見ると、実効再生産数が再上昇の気配を見せています。特に大阪周辺の2府1県と北海道はグラフの線がすでに上向きに変わっています。東京周辺の1都3県も減少がとまり再上昇の兆しが見て取れます。
いうまでもなく、実効再生産数が1.0を下回らなければ感染者は減少しません。この様子では感染者が減少するにはまだしばらくの時間がかかると見るべきと思われます。せっかく減少していた実効再生産数が再上昇してくる原因は不明であるにしろ、再上昇している事実をマスコミはもっと報道すべきであり、政府も警鐘を鳴らし行動自粛を強く呼びかけるべきではないかと思います。現時点の実効再生産数が3という状態でも、感染者1人が平均で3人を感染させるということなのですから。この先の感染再爆発を強く恐れます。