お電話でのお問合せはこちら
TEL:03-3443-4011

かんとこうブログ

2022.01.28

都道府県別、新規感染者は何人にひとり?

当ブログのアクセスを解析していると「都道府県別、何人にひとり?」というおおよそ1年前の記事へのアクセスがコンスタントにあることがわかりました。ただ単純に、当時の感染者が住民の何人にひとりにあたるのかを書いただけの内容で、今となってはほとんど情報価値のない記事にアクセスしてもらっているのも申し訳ないので、現時点のデータで、感染者が各都道府県の住民何人にひとりの割合になるのかを計算してみましたので、これをご紹介します。(感染者のデータは1月27日分です)

人口出典:総務省統計局「統計でみる市区町村のすがた2021

最も感染者割合が少ないのは、岩手県で約人にひとりとなります。続いて山形、福島、徳島が5000人以上にひとりの割合でした。逆に最も感染者割合が高かったのは、東京都の817人にひとりで、ついで大阪府の910人にひとりが続きます。817人に1人だと言っても単純に日数で割っていくと1週間では117人にひとりとなり、1か月では、27人にひとりとなります。学校で例えるならクラスにひとり以上は感染する確率です。

この「何人にひとり」はよくテレビなどにでてくる「人口10万人あたりの感染者数」とは、逆数の関係にあります。下に「人口10万人あたりの感染者数」のグラフと「何人にひとりのグラフ」を並べて示します。

グラフとしては「何人にひとり」グラフよりも「人口10万人あたりの感染者数」のグラフの方が、感染拡大地域がよくわかるように思います。一言でまとめると「大都市圏」となるでしょうか?感染拡大が先行した沖縄ではようやく拡大が収まりつつあるようです。(ただし医療の逼迫はより深刻さを増してるようですが)

以前から考えていたのですが、大都市圏という条件のどこが感染を拡大させる要因になるのでしょうか?人口そのものでしょうか?人口密度でしょうか?人間と人間の接触回数であるとすればその両方となるのだと思いますが、どのような要因関係にあるのか簡単に要因解析はできません。以前に都道府県単位での人口密度と感染者数の相関を見たことがありますが、北海道の人口密度がダントツに低いのであまりよい関連が得られませんでした。ということで、こんどは都道府県の人口と感染者数の関係をとってみました。

左が127日の人口と感染者、右が人口と最近1週間の感染者の相関図です。どうでしょうか?両方のグラフとも意外によい関係になります。密集したところから離れた場所にプロットされるのは大都市圏に含まれる都道府県です。東京、大阪、名古屋の3大都市圏と福岡、札幌を加えた都市を含む都道府県が、人口も多くかつ感染者も多い様子が見て取れます。さらに東京と大阪の位置を見ると、回帰線よりもはるか上方に位置しています。ある一定の規模を超えると感染がおこりやすくなるという仮説が成立するかもしれません。

また、上の図からは、「人口と感染者数に相関関係があるということは、感染そのものは全国どこでもそれほど変わらないことを示している」とも言えるかもしれません。コロナ禍といえども人の移動は止められないため、感染はすぐに全国に拡大してしまうとも考えらえます。

何人にひとりか?という数字が事態の深刻さをより訴求するのに有効であれば幸いです。

コメント

コメントフォーム

To top