かんとこうブログ
2022.04.12
3回目ワクチン接種率の年齢階層別データについて
昨日3回目ワクチンの年代別接種率が首相官邸ホームページに発表されました。報道では、年代別では20代、30代の接種率が低く、これが第6波において若年層の感染率が高い要因であるというような内容が伝えられていました。それはともかく、これが初めての年齢階層別の接種率データですので、何はともあれこのデータからご紹介します。少し細かい表で恐縮ですが、これが発表されたデータをもとに作成した各年齢階層別の上位10都道府県、下位10都道府県のデータです。
この表中で水色文字は、東京と隣接する神奈川、千葉、埼玉の3県および大阪府と隣接する兵庫、京都の2府県、それに沖縄を示しています。一瞥してこうした感染者数が多い都府県は、上位には名前がなく下位に名前が多いのが気になりました。感染者の多いところほど先行して接種を進めるできではないかと思います。
次に代表的な都府県の各年齢階層別の接種率を全国平均と比較して示します。
左上が全国平均で、20歳代が24.0%、30歳代が25.9%と低く、年代が上がるにつれて接種率も上昇し、40歳代で33.8%、50歳代で51.3%、60歳代前半で66.7%、60歳代後半で77.8%、70歳代で86.0%、80歳代で88.4%、90歳代で85.9%、100歳以上では82.5%となっています。
これに対し感染者数の多い都道府県の代表として東京、大阪の年齢階層別接種率を示します。東京は若年層では全国平均を上回る接種率ですが、大阪はすべての年代で全国平均よりも低く背3回目接種が遅れています。
次に3回目接種が遅れている代表として沖縄と秋田を示します。この2県はほぼすべての年代で全国平均よりも接種率が低く特に50歳代と60歳代前半は全国平均よりも10ポイント以上低くなっています。
逆に接種が進んでいる代表として山口を示します。山口県ではすべての年代で全国平均を超えています。
データのご紹介はここまでですが、この結果をもって3回目ワクチンの接種率が低いことが第6波において若年層感染者が多かった原因であるとすることには同意できません。すでに何回も本ブログで説明していますように、これまでのところ3回目ワクチンの接種率の上昇と感染者数は関係がないと思われるからです。
明日は、3回目接種と感染阻止効果の関係について再度データをご紹介します。