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かんとこうブログ

2022.05.23

世界各国の自動車生産2018~2021

日本ペイントホールディングスのIRサイトに市場状況として世界の主要自動車生産国の生産台数の推移が掲載されていました。なるほどと思い自分でも調べてみました。調べた理由は、日本の自動車生産が2020年、2021年とコロナ禍により生産台数が低下しており、世界各国に比べて影響度がどうだったのか知りたいと思っていたからです。世界中の自動車生産台数のデータが検索できるサイトがありましたので、そこからデータを引用して掲題の情報をご紹介します。

世界各国の年度別生産台数はGlobal Noteというサイト(下記URL)から検索可能です。

自動車 生産台数 – GLOBAL NOT

上記サイトから引用した2018年から2021年までの、世界の主要自動車生産国24か国の生産台数を下表に示します。

国の並べ方は、基本は2018年の生産台数の多い順ですが、4年分を並び変えていたら少し順番が狂ったまま気づかずにグラフを書いてしまいましたので、一部順番通りになっていません。お許しください。表を作成して驚いたのは2018年で言うと世界には年間100万台以上の自動車を生産している国が20か国もあったことです。

さて、この表からどのようにすれば、コロナ禍による自動車生産への影響を最も明確に表せるかを考えた結果、2018年の生産台数を100とした指数で示すことにしました。そのグラフを示します。4か国ずつ1枚のグラフに書いています。

指数での推移をみると思った以上に差がありました。左のTopグループでは中国が最も影響が小さく、ドイツが最も影響が大きかったことがわかります。日本とアメリカはほぼ似たような推移となっています。

2nd グループでは、韓国が最も影響が小さく、インドが最も大きく2020年に落ち込み、逆に2021年には最も大きな回復を見せており全体にV字回復になっています。3rdグループではフランスへの打撃の大きさが目を引きます。

続いて4th6thグループの推移です。

thグループでは、インドネシアの2020年における急降下と2021年における急回復、まさにV字回復が目を引きます。同時にカナダが2021年に2020年よりも生産が落ち込んでいるのも気になります。5thグループではイギリスの低迷が顕著で、イタリアもかなり回復が遅れています。6thグループではポーランドが最も低迷しています。

こうして見てくると最も影響が小さかったには中国であり、最も深刻な影響を受けているのがヨーロッパとカナダ、影響は大きかったがV字回復を見せているのがアジア、日本とアメリカは影響を受けた程度はまずまずというようにまとめられるのではないかと思います。

2020年と2021年の指数を一覧表にしてみました。国名をちゃんと書くと横に長い表になってしまうので、国名は漢字一文字で表しました。横に一覧表を付けておきましたのでご参照ください。

さすがに2020年及び2021年で2018年の生産台数を上回った国はありませんでした。この表から見ると最も深刻な影響を受けているのはフランスということになります。表中青字で書いた西ヨーロッパの国々は概して深刻な影響を受けています。下図は札幌医科大学の本日のデータによる人口100万人あたりの累積感染者数です。自動車生産への影響は、やはり感染者の多さが最大要因ではないかと推定しますが、韓国などは感染者が多い割には自動車生産への影響はさほどでもありませんので、感染者数で一概に言い切れない面もあります。

上の一覧表から見れば、日本の影響は世界の中では軽い方ではないかと思われますが、果たして今年はどうなるのでしょうか?これまで最も影響が軽微であった中国でもロックダウンの影響が懸念されています。しかしたとえコロナの影響が軽減されても半導体をはじめとする部品不足は簡単には解消しないと言われており、今年もまた生産台数の低迷が懸念されていることには変わりありません。

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