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かんとこうブログ

2022.07.06

塗料原材料の価格高騰は継続・・日銀の企業物価指数5月

 

今年に入ってから日銀の企業物価指数を使って塗料原材料の価格指数をご紹介してきました。4月までは、製造業部門別投入物価指数の2011年基準の投入物価指数をご紹介してきましたが、どういう理由からかわかりませんが、この投入物価指数が突然更新停止になってしまいました。一時的なものかと思いましたが、本日に至るまで更新されていません。もうしばらくは更新されないものと諦めて、別な指数を探したところ、同じ日銀の企業物価指数の中で、2020年基準国内企業物価指数という統計データがあり、その中の化学製品(下記URL)で塗料原材料にあたるものの指数値が得られることがわかりました。

https://www.stat-search.boj.or.jp/ssi/cgi-bin/famecgi2?cgi=$nme_a000&lstSelection=PR01

4月までの投入物価指数と比較してみると品目も数値も全く同じではありませんが、とりあえず継続したいので、データをそっくりそのまま投入物価指数から国内企業物価指数化学製品に入れ換えてご紹介することにしました。原料のうち値上がり幅の低い順の並べていきます。

樹脂類の価格は有機溶剤などに比べると極めて上昇の仕方が緩徐で、数値も低くなっています。無機顔料の指数は前回までの投入物価指数に比べて大幅に大きくなっています。対象としてるものが異なるのでしょう。次は比較的価格上昇幅の大きな原材料です。

スチレンモノマー、と有機溶剤は依然高騰を続けています。すでに2021年1月から見て2倍を超えています。

一方でこの化学製品の中には塗料の投入物価指数も載っていましたので、電機絶縁塗料、合成樹脂塗料、シンナーの数値と合わせてご紹介します。

投入物価指数においても塗料の価格上昇は、ささやかな数値に留まっています。有機溶剤の価格をどのようにして転嫁しているのか不思議に感じるほどです。しばらくタイムラグを置いてから価格に転嫁されていくのでしょうか?塗料製造業の組合事務局としては気になります。

一方で原油、ナフサは留まるところをしらずに高騰し続けています。また補助金を受けているガソリン、灯油、軽油はそろって前月から指数を下げました。ガソリン、灯油、軽油はそろって補助金の対象であり、補助金の効果は小さからぬものがあります。

4月の指数と比べた5月の指数の増減を下表に示します。芳香族炭化水素、キシレンの急増が顕著です。

しばらくは為替も含め、価格高騰の要因が崩れないように思えますので、この国内企業物価指数で塗料の原材料の価格動向をフォローしていきたいと思います。

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