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かんとこうブログ

2022.08.19

業況観測アンケート7月結果・・前年同月比は数量減、金額増

 本日日塗工から業況観測アンケート2022年7月の結果を受け取りました。組合員の皆様にはすでにお送りをしておりますが、一言で言えば、前年同月比は数量は減少でしたが、金額は増加でした。言うまでもなく、こうした数量と金額の相反現象は原料高騰の影響です。

2021年6月から2022年7月までの各需要分野別売上金額の前年同期比の推移を一覧表で示します。


7月の前年同期比において、6月に比べアップしたのは自動車分野だけで、あとはすべてダウンしました。日塗工の業況アンケートにはこうした需要分野別売上金額の前年同月比推移が6年分グラフで掲載されています。これはこれで貴重な情報には違いありませんが、このグラフ(下図)を見ていると何となく不満を覚えるのです。


何が不満かというとこれだとこの6年間で増えているのか減っているのかがわからないということです。しつこいようですが、前年同月比がよい指標足り得るのは、需要が時系列で大きく変化しないという条件が要るからです。一方で、日塗工の調査結果には、出荷数量の12カ月移動平均も掲載されており、これだと時系列で増えているのか減っているのかが一目でわかります。


2016年から見れば、現在は数量はかなり減少していることがわかります。ただしこれは数量なので、金額とは直結しない場合があり、まさに現在の状況がそれにあたります。さらに言えば、この数値は同業者間の出荷数量も含まれているので、所謂純出荷(同業者向け出荷を除いた出荷)数量とも異なっているという問題もあります。

くどくどと書きましたが、要は現在が長期的に見てどの程度の立ち位置なのかを正確に知ることは難しいのです。前年同月比と前々年同月比を比べてある程度推測できた2021年と違い、2022年では前々年同月比も意味をなさなくなりました。そこで、このところ2014年以降の前年同月比を累積していく方法を試みている(下図)のですが、正直言ってこれもよくわからない状態です。


2014年から現在まで、月ごとに前年同月比を累積しているのですが、月ごとの差が大きすぎるのです。上の例で言えば、2014年を100とした時の2022年の値は、6月が103であるのに対し、7月が96です。これでは2022年が2014年に比べて増えているのか減っているのか見当がつかないということです。これであれば、金額についても移動平均を取って、数量のい同平均と比較する方が良いように思えます。

こういう中途半端なものを紹介して何の意味があるのかと言われると返す言葉もありませんが、こうして悩んでいることも何かの参考になるかと思い書いてみました。

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