かんとこうブログ
2022.08.16
病床使用率は1週間でどれだけ増加したのか?
厚生労働省が発表する全国の病床使用率は、毎週水曜日の時点のデータが金曜日の夕方に発表されます。最新のデータはお盆休みのせいもあって、8月10日現在の使用率が昨日の夕方に発表されました。通常より3日間発表が遅くなりました。前回の倣い8月3日から8月10日までの1週間における病床使用率の推移を見てみたいと思います。
8月3日から8月10日までの1週間で、療養者数は12万6千人、入院者は3120人、秒使用率は5.8%、重症者は198人、重症床使用率は3.6%増えました。あとでご紹介しますが、入院者数も病床使用率も過去の第5波、第6波のピーク時を超えました。
次に各都道府県におけるこの1週間の病床使用率の変化を示します。
一方で各都道府県の重症者病床使用率は前の週から以下のようになりました。
一方で昨日沖縄県の病床使用率が100%を超えたと報じられました。お盆休みもあり沖縄を訪れる帰省客や観光客の増加もあるのでしょうが、大変な事態になっています、今日ご紹介した数字はすでに6日前の数字になりますので、8月10日時点で70%台であった病床使用率が1週間もたたないうちに100%を超えたことになります。このことは二つの懸念を想起させます。ひとつはこうした沖縄の急増に対しての観光客の影響が大きかったのではないか、もう一つは、病床使用率の発表が通常より3日間遅れたことで政府などの対策・支援に影響がないのか、という懸念です。
8月10日時点のデータでも以降の医療の逼迫はより厳しくなると推定されますが、沖縄の窮状を見るにつけ、もうすでにこうした医療逼迫が全国で起きているのではないかとも懸念されます。まずは、厚労省には迅速でタイムリーなデータ提供を心がけてもらいたいと思います。しばらくWatchを続けます。