※本記事作成のあと、今年のCoatings WorldのランキングではPPGが1位であることが判明しました。予想を違えてしまいましたが、このまま掲載します。※
今日は2021年度のランキングで2位になるであろうPPGの決算をご紹介します。PPGは第2Qの決算に焦点を当てた短めな資料と、それとは別に経営全般に関する詳しい資料を別に用意していましたので、いろいろと興味深い資料が多かったのですが紙面の都合上、厳選してご紹介することにします。
PPGは端的に言えば増収減益で、それもかなり大幅な減益となっています。Performance塗料(ここでは汎用塗料)の減益は小幅ですが、Industorial塗料の減益はかなり大きくなっています。こうした状況に陥ってた要因としては次の図に示されたものがあります。
企業買収に関しては、経営施策の重要な一分野ととらえられており、ここ10年ほどの買収実績が紹介されていました。
ここ10年で費やした買収のための費用は、買収金額が年商金額をかなり上回るとすれば、この図から1兆円前後の金額が投じられたと推定されます。大きなところでは、COMEX、Ennis Flint, Tikkurilaが挙げられています。これらの買収により年平均で4%の売上増が達成されていると説明されています。
自動車や航空機に関してのマーケット資料もありましたのでこれもご紹介します。
自動車についてはさらに電気自動車用に電池用の材料供給を意図していることを窺わせるスライドもありましたが、化学組成など具体的な詳細はわかりません。