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かんとこうブログ

2022.11.30

2年連続記録なしか、最遅記録更新か?・・東京の木枯らし1号

昨日は前線の通過に伴い、東京地方では強い雨と風が吹きましたが、今年はまだ関東地方では木枯らし1号が記録されていません。この木枯らし1号は、関東地方では今日までに記録されないと今年は記録なしになります。また今日記録されれば市史上最も遅い記録になります。今日はこの木枯らし1号についてご紹介します。

木枯らしとは、秋から冬にかけて吹く冬の到来を告げる北よりの風を意味します。一方木枯らし1号は、正式に記録されているのは関東(東京)地方と関西(近畿)地方だけであり、それ以外の地域では報道もされていないということです。さらに面白いのは東西で認定基準が異なっていることです。以下の木枯らし1号の判定基準を示します。気象協会のサイト(下記URL)から引用しました。

https://tenki.jp/forecaster/deskpart/2022/11/14/20491.html#sub-title-a

一番の違いは認定の時期で、東京の方が早めの時期に設定されており、12月以降はいくら吹いても木枯らし1号とは認定されません。一方近畿では12月の冬至まで期間が延長されています。これは冬の到来が、東京の方が早いことに由来すると思われます。もうひとつ重要な点は、東京の場合には東京の風速が規定以上という条件であることです。東京地方のどこかで風速が上回っても認定の対象にはならず、東京大手町の東京観測地点で8M/sを超えていなければ認定されないということです。

一方、近畿の場合には近畿のどこかで基準を超えていればよいようです。近畿地方ではすでに11月13日に記録されていますが、この日の最大瞬間風速は神戸で11.5M/s、和歌山11.8M/s、彦根で16.7M/sでしたが、大阪では7.4M/sでした。東京的な基準であれば認定されないことになります。

現在の基準に変更されたのが1991年ですが、それ以降で木枯らし1号が記録されなかった年があります。東京地方で言えば、2018年、2019年、2021年です。もし今年記録されなければ2年連続となりますが、「記録なし」がここ最近に集中していることを見るとやはり温暖化の影響があるのかと思われます。そこで1991年以降の木枯らし1号が記録された日をグラフ化してみました。データはウイキペディアから引用しました。因みに、近畿地方では、「記録なし」が1992年のみ、また木枯らし1号が12月に記録されているのが2000年、2003年、20005年と3回あります。

この図を見る限り、特に木枯らし1号の記録される日が年々遅くなっているという傾向は認められません。しかし、もし今年も東京地方の木枯らし1号が「記録なし」で終わるのであれば、判定基準を改定し認定期間を延長することを考えた方が良いのではないかと思います。今年も「記録なし」だとすれば5年間に4回「記録なし」ということになり、季節の指標としての意味合いをなさなくなるのではないかと思うからです。

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