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かんとこうブログ

2023.01.03

回復は一進一退 11月の自動車生産

12月27日に日本の自動車メーカーから一斉に11月の自動車生産台数が発表になりました。いつものように現況把握のためにいくつかグラフを作成していますのでご紹介します。

まずは各社生産台数の前年同月比と前々年同月比のグラフを示します。

10月は前年同月比大幅増が多かったのですが、11月は国内世界とも前年同月比は100前後の会社が多く、国内生産では3社がマイナス、世界生産では全8社のうち半分の4社がマイナスでした。

前々年同月比でも、比較対象が一時的に生産が回復した2020年11月になるためか国内、世界とも3社がマイナスとなりました。

11月の生産台数を過去3年の月平均と比較してみました。今回は単純化して、11月の生産台数が過去3年それぞれの月平均を上回ったか下回っているかについて一覧表にしてみました。MはMore、LはLessの頭文字で、11月の生産台数が各年の平均台数を上回っていればM、下回っていればLと記入されています。

国内生産に関してが多くの会社が過去2年の月平均を上回っていますが、コロナ前の2019年の月平均を上回った会社は半数に留まっています。世界生産も似たような状況ですが、国内よりも苦戦しているようで、日産、ホンダは過去3年の平均をすべて下回っています。逆にトヨタとスズキは過去3年の平均をすべて上回っています。総合的にみると国内生産では、2020年と2020年のレベルに対しては上回ってきているが、2019年も月平均には及ばない会社が半数ほどであり、世界生産ではさらに厳しく、2019年の平均には多くの会社が及ばず、過去3年の平均にすべて及ばない会社があるということになるのでしょうか?

最後に個々の会社の2020年1月以降の生産台数の推移を示します。

この3社の中でコロナ前の2019年レベルにあるのはトヨタの世界生産だけとなります。

これら3社の中では2019年レベルに近いのはスバルの国内生産で、それ以外はコロナ前のレベルはまだ遠いレベルにあります。

軽自動車中心の2社はこれまで比較的好調であるとお伝えしてきましたが、ダイハツ、スズキとも国内生産、世界生産ともコロナ前のレベルに近いところにあるのがわかります。

コロナ禍以降長らく苦しめられてきた半導体をはじめとする部品不足ですが、2022年も生産の回復は一進一退で、なかなか大きなゲインは得られませんでした。来年こそ一挙に本格回復となることを期待したいと思います。

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