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かんとこうブログ

2023.01.25

冬の線状降水帯・・・JPCZについて(再掲)

10年に一度といわれる寒波が襲い日本海側だけでなく九州など普段雪の降らない地域にも雪を降らせています。天気予報においてJPCZという言葉はよく出てきます。「冬の線状降水帯のようなものだ」と称されるこのJPCZですが、今日はこのJPCZについて調べたことを書いてみます。(本日の内容は2022年12月9日の再掲です)

JPCZとは、Japan sea Polar air mass Convergence Zoneの略でそのまま訳すと「日本海寒気帯団収束帯」となります。(以下気象協会のサイトより引用)

このJOCZが発生するメカニズムは、シベリアからの冷たい風が、朝鮮半島北部の山脈に二分された後、再び日本海上で合流する際に雪雲が発達しやすい収束帯が形成されるためとしています。一方ウエザーニュースのサイトでは、このJPCZが形成されやすい気象条件とは、下図のように日本海上の等圧線がくぼみ(赤の三角形が示している箇所)を作っているときであり、注意が必要としています。

このJPCZについて今年の1月に新たな発見がありました。それは新潟大学らの研究グループが、練習船に乗ってJPCZを横断しながら1時間毎に気球をあげて観測したことにより判明したとされています。(下図内容参照)

新たな発見はいくつかありますが、主なものとしては、①JPCZ中心部では、気象条件の急変が雪雲の最上部まで達していたこと ②JPCZ中心部では風向が90度激変しかつ強風化(下図) ③収束帯は幅約15kmと極めて細い ④気温に比べ水温が高いため水蒸気を多量に含んだ気流が収束帯に流れ込んでいる などが挙げられます。

線上降水帯が夏の豪雨をもたらすのに対し、JPCZは大雪をもたらす可能性が高い気象現象です。こうした観測が恒常的に行われることで、予報精度が向上することを期待したいと思います。

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