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かんとこうブログ

2023.04.20

経産省確報単価2023年2月度は、依然価格指数上昇傾向

昨日日塗工から2023年2月度の経産省確報を受領しました。先月は粉体塗料を除き全塗料種の単価指数(2021年1月=100)が上昇しましたが、今月(2月)もアクリル樹脂塗料とシンナーを除き価格指数は上昇しました。これがこの先も続くのかどうかは不明ですが、いずれにせよ継続して注視する必要があります。

例月のように4種類ずつ単価指数の推移を示します。図中の数字は2023年2月の指数を示しています。

先月4.4指数が上昇したアクリル樹脂塗料(常乾)がその反動か下落した以外は上昇しました。特にアクリル樹脂塗料(焼付)が大きな上昇幅になっています。

溶剤系塗料合計も水系塗料合計もかなりの上昇となっています。

先月(1月)再上昇したシンナー類ですが、今月(2月)は少し下がりました。それ以外は上がっています。次に原油と石油製品の価格指数推移を示します。

ナフサはこのところ下がり続けています。ガソリンと灯油は揮発油税を除いた金額で計算しています、ガソリン灯油の単価指数が低く抑えられているのは政府の補助金によるところが大きいものと思われます。ナフサの単価変動に比べると塗料類の中でも最も単価指数の上昇幅が大きいシンナー類でも非常に価格上昇が抑制されていることがわかります。

最後に単価指数の推移について、①直近の1月②直近の1年間③直近の半年間 の単価指数の変化量を示します。

以下本日の記事のまとめですが、実は全体的には先月と同じです。塗料全体としては、直近の1年間では10%前後、直近の半年間では5%前後の上昇となっています。ただし、シンナーなどはこの6か月は上昇は沈静化しているのに対し、塗料はむしろこの6か月の方が上昇幅が大きという違いはあります。

為替もひところの円安から見ればだいぶ戻ってきていますので、原油やナフサの価格は落ち着いてきていることは明らかです。ここへきて塗料の単価指数が上昇している理由は、ここまで十分に転嫁しきれていない分を吸収しきれずに値上がなされているとも考えられるのではないでしょうか?

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