かんとこうブログ
2023.05.25
キシレンと石油製品が上昇・・日銀の企業物価2023年3月・4月
例月ご紹介している日銀の企業物価ですが、3月分はご紹介するタイミングを逸してしまいましたので、今回は3月と4月の2カ月分をご紹介します。これらのグラフはすべて2020年の平均を100とした指数の数値で、表示してある数値は4月の指数値です。
左上の総平均と化学製品全部の平均ですが、2023年2月から4月までの2カ月間で総平均が+0.3、化学平均が-1.0で大きな動きがありません。右上の塗料類では、同じく2か月間で塗料が-1.0、合成樹脂塗料が-0.2、シンナーが-2.2と小幅な降下になりました。左下の合成樹脂類も指数がこの2カ月間では降下傾向で、熱硬化樹脂が-1.0、メタクリル樹脂が-3.8、ポリアミド樹脂が0.0でした。右下の18リットル缶については、今年初めに大きく上昇したものの、この2カ月間で+0.5と落ち着いています。
左の非鉄金属も指数値は減少傾向で、この2カ月間では銅が-1.7、亜鉛(+鉛)も-1.7,アルミが-5.0でした。右の顔料関係は微増傾向で、無機顔料が+1.4、合成染料/有機顔料が+0.3でした。
この2カ月間の目立った動きは、石油製品とキシレンなどの上昇です。ナフサが+3.1、ガソリンが+2.1、灯油が+3.3といずれも微増でした。塗料関係材料の中でナフサに近い方の加工品であるキシレン、フェノール・ビスフェノール類も上昇傾向にあり、特にキシレンは2カ月間で+18.3と大幅な上昇となりました。実はキシレン価格は、この2年余りの期間で、何回かアップダウンを繰り返していますので、今回の上昇傾向がどの程度続くのかどうかはわかりませんが、今後も要注目であることは言うまでもありません。
下表にこの2カ月間の各品目の指数値の上昇下降を示します。