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かんとこうブログ

2023.08.08

暑かった7月は電力使用量も最高?!

先日ニュースで今年の7月は史上最も暑かったことが報じられていました。地球温暖化が言われて久しくなりますが、ここまで気温が高くなったことはなく、差し迫る危機的状況を身をもって感じるようになりました。

昨年の夏は節電要請が連日なされていましたが、今年はほぼ節電要請が聞こえません。供給電力に余裕があるのか、はたまた電力消費量がさほど上がっていないのか、実際の電力消費量と気温について今年の状況を調べてみました。

電力量は東京電力全体の電力使用量、気温は代表値として東京(東京都の東京地点)の日毎の平均、最高、最低気温を調べました。まずは7月の気温について2020年から2023年の4年間について7月の日毎の数値を下図に示します。データの出典は気象庁の「過去の天気」サイトです。

日毎の変化はかなりありますので、時に上下はするものの、赤線で示した2023年は他の3か年よりも総じて高く、青線で示した2020年が総じて低いように見えます。日毎の数値を平均した月平均値ではこの傾向がより鮮明になります。

平均気温、最高気温、最低気温のいずれも月平均値としては年々高くなっています。この4年間に限ればまちがいなく年々気温が高くなってきていると言えます。

一方の電力使用量はどうなっているでしょうか?東京電力の「でんき予報」サイトよりデータを囲繞しています。

左図が需要ピーク時における実際の消費電力、右図はその時の供給電力です。これも日毎の上下がかなりありますが、両図ともざっと見て赤線の2023年が最も高く、青線の2020年が最も低いようになります。これも月平均値を計算するとより明らかになります。(下図)

先ほどの気温同様、需要ピーク時の使用電力、供給電力ともこの4年間で年々増加していることが明らかです。つまり、気温が年々高くなり、それに伴い電力使用量も年々増加しているということになります。

この状況は、気温と需要ピーク時の使用電力の散布図からも明らかに認識できます。(下図)

横軸が日毎の平均気温、縦軸がピーク時使用電力です。プロットの位置が年々右上方へ移動していることがわかると思います。夏季において気温と電力使用量は不可分であり、気温の上昇に伴い電力使用量も増加することは残念ながら間違いがないようです。今後さらに気温が上がれば夏季の電力使用量も増加します。となればこのままでは電力供給によるCO2排出量も増えることになります。冬季は気温が上がれば暖房のための電力が減るのではという期待がないわけではありませんが、CO2削減のハードルがさらに高くなることも覚悟せねばなりません。

ところで節電要請についてですが、今年7月はピーク時の供給電力が6000万KWを超える日が何回もありました。にも拘わらず節電要請をほとんど耳にしません。想像するに今年は昨年の逼迫状況に懲りて十分な供給体制を整えたと思われます。

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