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かんとこうブログ

2023.11.20

「うたコン」の公開生放送に行ってきました

火曜日の夜に放送されているNHKの「うたコン」の公開生放送に行ってきました。11月14日火曜日のチケットが当たったからです。ずっと申し込み続けてほぼあきらめかけたころに当選の知らせがきました。この番組は生放送で、大晦日の紅白歌合戦の舞台と同じNHKホールから全国に放映されています。今日は趣向を変えて当日の状況についてご紹介します。

現在のNHKホールは昭和47年に竣工した2代目の建物で、2021年から2022年にかけての耐震改修工事を経てすでに51年間使用されています。多目的ホールであり、クラシック演奏に最適とされる残響時間(2秒)からわずかにはずれるため、最近ではクラシック演奏の場として使用される機会が減っているようですが、今でもNHK交響楽団のホームホールとなっています。席数は3600席を超えており、こうしたホールとしては日本最大級のものです。概要を下表に示します。

さて、当日の様子ですが、開演7時45分、開場6時40分となっていました。少し早めにと6時20分頃に到着するとすでに列ができていました。6時30分頃か正式に整列が始まると少しずつ列が前へ進んでいき、予告通り6時40分には入り口が開き入場が始まりました。

席はすべて指定済で、私の指定された席は1階C9列34番という席でした。これは最前列から9列目ということでかなり舞台に近い席です。

NHKホールは1階から3階まで席が設けられており、1階席へは入口から少し降りるような形で入ります。入ると右手にクロークがあり、コートや手荷物を預かってくれるのですが、利用する人はほとんどいないようでした。

ロビーを除き全面撮影禁止であり館内の写真は撮影しておりませんので、ホール内の様子を見てもらうためKatsu blogさんのサイトから写真をお借りしました。

この写真は2階席の最前列から撮影したと思われますが、当日の私の席は黄色い〇で示した場所で、肉眼で舞台の人の顔が十分判別できる距離でした。

会場を見回すと、来場者の内訳は、高齢者夫婦が8割、女性どうしが1割、その他(親子やひとりなど)が1割という感じでした。また開演時間になっても座席の3割ほどは埋まらず、どうやら最初から間合いを十分とって観客をいれているようでした。来場者の中には、この日の出演者である山内 惠介さんの名前の入った緑の法被を着た人達が10人ほどいて目を引きました。

入場してからは何もないまま時間が過ぎてゆき、開演時刻になってディレクターの説明が始まりました。ディレクター氏は、入社1年目の女性でしたが、歯切れのよい簡単な説明があり、そのあと歌に合わせて手を振る練習を2曲分と拍手の練習を行い、すぐに本番が始まりました。

放送開始1分前から秒読みが始まり、緊張感が高まっていきます。ステージには最初の歌を歌う工藤静香さんがスタンバイし、開始を待ちます。時間になると谷原章介さんと赤木アナウンサーのオープニングコールのあとすぐに歌が始まりました。とにかく全部生演奏と生歌です。

演奏が始まるとカメラが一斉に動き出します。上の写真にクレーンと書いた〇がありますが、これが先端にカメラを装着したクレーンで、おどろくほど自由自在にかつ素早く舞台前の空間を移動していきます。歌手の前方からいろいろな角度でその姿をとらえることができるわけです。その移動の素早さと操作の巧みさに驚きました。

ところで当日の出演者は以下の9組の方々でした。

この「うたコン」という番組の視聴者は、高齢者が中心とは思いますが、それでも若い人向けの歌手の方も毎回出演しています。この日はGENERATIONSが出演していましたが、出番は一番最後でトリを飾りました。

私の2列前に気になる来場者がいました。まだ若い女性ですが、こうしたコンサートに慣れているようで、出演している歌手に向けてさかんに声をかけていました。「前川さ~ん」「純烈がんばれ!」とか絶妙なタイミングでよくとおる声で声をかけるのです。ほかにもまだ何人か声掛けしていたようですが、客席からの声は本物だったと感心しました。後でビデオでみると、こうした掛け声はほとんど収録されていませんでした。会場にいないとわからないことの一つです。

会場にいないとわからないことはまだあります。それは番組のスムースな進行のため。とても多くの人が立ち働いているということです。カメラが回っていないところで、舞台装置をセットしたり(ほぼすべて人力です)、出演者を正しい位置に誘導したり、多くの準備が進んでいます。そうでなくては、45分の生番組を円滑に進行できないのでしょうが、出演者の歌と同じくらいに感動しました。

「うたコン」では、基本的にバックにオーケストラが控えその前で歌手が歌うというスタイルですが、実は後方のオーケストラは回り舞台の上に位置しており、十秒足らずの間に奥へ消えることができるのです。これもテレビでは気づかずに見終わってしまうかもしれないと思いました。

この日ひとりだけ「大丈夫?」と思った歌手がいました。伊東ゆかりさんです。76歳でもなお矍鑠として歌う姿は美しくもありましたが、話す声が少し鼻声で風邪でもひいているのではないかと歌う前から心配していました。案の定、歌の途中で少し声がかすれ気味になりました。しかし、息を潜めて見守るうちにすぐに立ち直り何事もなかったかのように歌い終わりました。これまでの経験と技術に裏うちされた見事な対応だったと思います。

放送が終了した後、来場者のためだけに田中あいみさんが1曲だけ特別に歌ってくれました。本番で出番が少なかった田中さん、ありがとうございました。細川たかしの弟子だけあって歌のうまさは抜群でした。

というわけで9時前にすべてが終了し帰途につきました。今年の紅白は外れてしまいましたが、いつかここで紅白がみれたらいいなと思わずにはいられませんでした。

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