かんとこうブログ
2024.05.15
ロシアはすでに復活?・・自動車販売台数からみたロシア経済
塗料のマーケットサーベイの一環として世界の自動車販売台数の統計をフォローしていますが、昨年からロシアの販売台数の前年同月比が100%を超えで増加しているのが気になっていました。ウクライナ紛争から2年、西側諸国からの経済制裁が効いていないという話を耳にしていました、。自動車の売れ行きがウクライナ紛争前に戻っているとしたら少々ショックに感じます。2019年から2024年までの毎月の自動車販売台数とその前年同期比について日本と比較してみたいと思います。データ元はマークラインズ(下記URL)から引用させてもらいました。
https://www.marklines.com/ja/vehicle_sales/index
上がロシア、下が日本の月間販売台数推移です。ロシアの場合、ウクライナ侵攻直後は大きく落ち込みましたが、その後徐々に回復し、2024年4月の水準(赤点線)はほぼウクライナ侵攻前に戻ってきています。日本はと言えば、なんとなく右肩下がりに見えると思いますが、一次近似式の傾きはマイナスになっています。
前年同月比について見ても同様な傾向にあります。ロシアの販売台数前年同月比は、ウクライナ侵攻の1年後から大幅回復を見せており、前年同月比が+100%を超える月も散見されます。これが続けば早晩ウクライナ侵攻前に戻るのは時間の問題です。
念のためロシアのGDP成長率を調べてみました。世界経済のネタ帳から引用させてもらいました(下記URL)。ロシアの2023年2024年についてはあくまでIMFの推計ですが、しっかりとGDPは成長しています。(下図)
資源が豊富で他国に依存しなくても生きていける国ということでしょうか?とにかくロシアは想像以上にしたたかなようです。