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かんとこうブログ

2024.06.21

再び原材料は値上がり傾向か?・・確報4月度から計算した原料単価

例月のように、経産省確報から計算した塗料原料の単価動向をご紹介したいと思います。4月は久しぶりに原料の値上がりが目立った月となりました。確報の出荷数量と金額から計算した単価の推移について樹脂原料からご覧ください。

 

4月は6品目中4品目の単価が上昇しました。全体として見てもエピクロルヒドリン以外は上昇傾向にあると思われます。続いて有機溶剤です。

6品目中4品目が単価上昇、2品目が単価下降でしたが、下降した2品目も長期的に見れば単価上昇中のなかの反落小休止のように見えます。続いて顔料です。

顔料は6品目すべての単価が上昇しただけでなく、そのうち4品目が5%以上の上昇でした。大変に気になる動向です。最後は樹脂です。

合成樹脂も5品目すべてが単価上昇で、うち3品目が5%以上の上昇でした。前月までは上昇、下降とも3%以上の原料について数量と金額の推移について考察していましたが、今月は単価上昇の原料が多かったので、上昇分については5%以上にしました。

3%以上下がった原料は3品目でした。エチレングリコールとエピクロルヒドリンは長期的に出荷量が減少する中での需給バランスによるものと思われますが、むしろ長期的には数量と金額が乖離し単価が上昇する傾向にも見えます。合成ブタノールは季節的に変動が激しいものであり、長期的にはさほど大きな変化はないのではと思われます。続いて5%以上単価が上がったもの9品目です。

ビスフェノールAは長期的に需要が減少する中での、メチルイソブチルケトンは毎月の変動が激しい中での変動と思われます。酸化亜鉛は数量と金額の乖離がなかなか収まらないのが気になります。次も顔料です。

酸化第二鉄も数量と金額の乖離が気になる原料です。アゾ顔料は需給バランスの変動の中での単価上昇と思われます。フタロシアニンについては、ここのところ大きく単価を落としていたものが戻りつつあるようにも見えます。最後は樹脂です。

これら3品目はいずれも数量と金額が乖離してきており、単価が時間とともに上昇していることがわかります。今後とも上がり続ける恐れがあるので要注意です。

最後に各品目の2024年4月の単価指数と全体の平均指数を示します。全体の平均単価指数は150を超え、156.6となりました。前月より約6ポイント上昇しています。

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