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かんとこうブログ

2024.06.19

業況観測アンケート5月の結果・・まずまずなれど6月が心配

昨日、日本塗料工業会から業況観測アンケート5月の結果を受領しました。組合員の皆様にはすでにお知らせしておりますが、例月のようにプラスアルファのデータをご紹介したいと思います。

2023年5月から2024年5月までの需要分野別の前年同月比(金額)および全体の数量、金額の前年同月比の一覧表です。

2023年中は木工以外では出荷金額の前年同月比が100を下回ることはなかったのですが、2024年に入り不正問題による自動車の減産を始め前年比100を下回るケースが増えてきました。経産省の確報の結果も同様です。これは2023年の各月が2018年の同じ月の出荷金額に追いついたことも要因のひとつではあるのですが、やはり需要が縮小しているのではないか心配になります。

下図は上表の右端部分をグラフ化したものですが、大きく落ち込んだ3月の水準が継続するのではないかという懸念は払しょくできたのではないかと思います。

分野別の需要動向についても、2018年の各月を100とした指数(同じ月の前年同月比の累積値)で見る限り、大勢として前年から大きく落ち込んだ3月のような推移(3月の赤丸)は認められません。ただし、木工だけはコロナ禍から回復したと見えた2022年から再び減少傾向にあります(4月5月の赤丸)。

一方数量に関してはなかなか減少傾向が止まらない状況にあります。下の図は、2018年の各月を100とした時の2024年までの各年の同じ月の純出荷数量の指数を示しています。2020年のコロナ禍の落ち込みからは多少回復したものの、全体としても減少傾向に歯止めはかかっていません。4月は前年を少しだけ上回りましたが、これとても3月があまりにも少なかったための反動とも考えられるので手放しでは喜べません。

純出荷数量の暦年値の推移を2018年=100とした指数で示すと下図のようになります。2024年はまだ1~4月までですが、このままでは2023年を超えられません。今日のタイトル「業況観測アンケート5月の結果・・まずまずなれど6月が心配」とはこうしたことが背景です。

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