かんとこうブログ
2024.09.17
7月は急回復ですが8月はまた・・・経産省確報7月度
13日に日塗工から7月度確報結果を受領しました。組合員の皆様にはすでにFAXにて送付させて」いただきましたが、例月の通り少しだけ補足データをここにご紹介したいと思います。
まず気になる出荷数量と出荷金額ですが、7月は前月の低迷から一転して急回復の様相を示しています。以下のグラフ(2019年度~2024年度の出荷数量、出荷金額の推移)をご覧ください。
数量は2024年度に入り低迷を続けていましたが、ようやくまずまずの位置まで上がりました。金額も2019年度を上回りこの6年では最も高い数値になりました。しかし、本日確報とともに受領した業況観測アンケートによれば8月、9月と前年同月比をかなり下回るようですので、安心はできません。
以下は例月ご紹介している主要品目の単価動向です。
この4種類はいずれも単価が少し上がりました。
この中ではエマルション塗料だけが単価が下がりました。溶剤系全体、水系全体では単価上昇傾向が継続しています。
溶剤系、水系以外のいわば特殊塗料ですが、この4種類いずれも単価が下がりました。全体として、溶剤系、水系は単価があがり、特殊塗料とシンナーは単価が下がったということになります。
続いて原油、ナフサ、石油製品です。
原油が下がったものの、ナフサ、ガソリン、灯油は上がりました。ガソリン、灯油については政府補助金の影響がありますが、塗料原材料に最も影響力のあるナフサはここ1年ほど上昇傾向にあると見ています。
最後に2021年1月から2024年7月までの単価および単価指数(2021年1月=100)の変化のグラフを示します。
単価の上昇値(右図)では、大きい順に、アミノアルキド、粉体塗料、ウレタン樹脂塗料、アクリル樹脂塗料(常乾)、(溶剤系全体)、その他塗料と言った順でした。一方単価指数は、シンナー、アミノアルキド樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、エマルション塗料、(水系塗料全体)、アクリル樹脂塗料(常乾)、(溶剤系塗料)と言った順になりました。いずれも顔ぶれはほとんど変わっていません。
単価全体としては、まだまだ上昇傾向が止まったとは言えない状態だと思われます。