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かんとこうブログ

2024.10.02

OECDの経済見通しの概要について

9月25日にOECDから世界経済見通しが発表され(URL参照)、2024年の世界のGDP成長率は3.2%、日本は5月の見通しから大幅に下方修正され4年ぶりのマイナス0.1%と予測されたことが大きく報道されました。この経済見通しには、いろいろな情報が掲載されていますので、今日はその概要をご紹介したいと思います。

https://www.oecd.org/en/publications/oecd-economic-outlook-interim-report-september-2024_1517c196-en.html

   

最初に世界主要各国のGDP成長率の予測値です。

  

マイナスは2か国だけであり、やはりショックは隠せません。5月のOECD予測では0.6%となっていましたので、この間で0.7%下落したことになります。日本以外ではドイツを始めユーロ圏も低めの成長率になっています。さすがに2025年は日本もプラス予想となっていますが、ヨーロッパは今年と変わらない水準という予想です。

一方、日本のGDP成長率の実際はどうかというと、第1四半期(4-6月)が終わった段階での2024年予測は0.8%となっています。(下図)OECDの予測はそれなりの根拠に基づくものであることは議論をまちません。果たして日本は今年マイナス成長となるのでしょうか?

閑話休題、この見通しには、「Turning the corner」というサブタイトルがついているのですが、何がコーナーかと言えば、インフレからの脱出(disinflation)です。インフレからの脱出という判断は、世界の80%において、インフレ率とその国の中央銀行が掲げるインフレ目標との差が1%以内に収まるようになったからだそうです。そのことを明瞭に表す図が示されていました。

まるでフィヨルドの断面のようですが、確かに最新データである2024年8月においては、インフレ率と目標の差が1%以内の国が大勢を占めるようになりました。ここから各国政府がうまく舵取りをしていけば、順調な経済発展が期待できるとのことでした。この世界経済見通しのSummaryを全文和訳(ほとんどグーグル)しましたので、興味のある方はお読みください。

要約すれば「世界のGDP成長率は、2024年、2025年とも3.2%と安定しており、物価上昇率の低下が進むことで実質所得が改善し、多くの国で金融が緩和され需要を下支えすると予想されている」となります。インフレもどうにか収まり、所得の改善と金融緩和により需要が伸長する」と予測しています。

以上が報告書の概要ですが、この世界経済見通しには、日本の数値がグラフ化されている箇所がいくつかありましたので明日ご紹介することにします。

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