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かんとこうブログ

2024.10.15

清里テラスのパノラマリフトでの発見

先日、小旅行で清里・蓼科方面へ行ってきました。まだ紅葉が始まりかけの時期でしたが、いろいろと写真を撮ってきましたので、当ホームページで順次ご紹介していきたいと思います。それとは別に今日は旅行中の小さな発見をご紹介したいと思います。と言ってもよく考えれば当たり前のことですが、見た時には一瞬眼を疑いました。

清里テラスは、冬はスキー場としても利用される場所ですが、麓地点の標高1,100Mから頂上地点の1,910Mまで一気にリフトで登ることができ、頂上地点に設置されている大きな円形ソファに寝ころびながら雄大な眺望が楽しめるため大変人気のある観光スポットになっています。清里テラスとそこからの眺望は下の写真のような感じです。

で、小さな発見とは、道中のパノラマリフトを支えている支柱の上部にある滑車(ロープの運行に伴い回転する車)へのロープの通過の仕方です。当然ロープは滑車の上部を通過していくものと思っていましたが、ある個所では滑車の下を通過していたのです。下の写真がその証拠写真です。間違いなくロープは滑車の下を通過しています。ロープや搬器(乗車用器具)の重さによって下に落下しないのでしょうか?

気になって支柱を通過するたびに滑車の上を通過するのか下を通過するのか観察しました。すると滑車とロープの関係性は3種類あることがわかりました。種明かしをすれば、その支柱と前後の支柱との高さの関係でロープの通過の仕方が異なることがわかりました。これを下図に示します。

インターネットで調べてみましたが、この件についての情報は見つかりませんでした。以下は私の推測です。

モデル的に支柱1~5を描いてみました。この中で、ロープが滑車の下を通過するのが支柱1と支柱3、上を通過するのが支柱4と支柱5、そして滑車がもう一列増えて上下の滑車の間を通過するのが支柱2となります。

どうしてそうなるかを説明します。黒い実線がリフトのロープです。赤、青、緑の点線がその支柱の前後の支柱におけるロープの通過位置をむすんだ線です。支柱1であれば、その前後の支柱におけるロープの通過点を結んだ線は、山麓駅と支柱2のロープの通過点を結んだ線になります。支柱1と支柱3はその前後の支柱のロープ通過点を結んだ線(赤線)よりも、支柱1および支柱3の通過点が低くなっています。つまり支柱1も支柱3もロープの通過点には上向きの力がかかっているので、ロープに下向きの荷重をかけて支える必要があるのです。

支柱4と支柱5は、その前後の支柱のロープ通過点を結んだ線(青線)よりも、支柱4または支柱5の通過点が高く、ロープの通過点では下向きの荷重がかかっていますので、ロープを下から上向きに支えてやることが必要です。

一方、支柱2はその前後の支柱のロープ通過点を結んだ線が、ほぼ支柱2のロープ通過点付近を通過しており、条件によっては、ロープに対し上方向にも下方向にも力が働く可能性があるため、上下で挟むようにして通過させる必要があるのではないかと想像しました。

以上は勝手な推測ですが、おそらく直感的に理解していただけるのではないかと思います。そんなもの当たり前だと言われそうですが、実際気が付いた瞬間は実に驚きました。

ネットで調べた時に安全索道株式会社のサイトにリフトのモデル図がありましたので引用させてもらいました。この図を見ると山麓駅に最も近い支柱のロープ通過はやはり滑車の下になっていました。となると場所によってはロープが滑車の下を通過するのは当たり前のことのようです。

それでは、リフトよりも多人数を運ぶロープウエイの仕組みはどうなっているのだろうと気になって調べてみたのですが、調べてわかったのは、ロープウエイを動かす仕組みは複雑かつ巧緻であり、安全性は非常に高いであろうということでした。紹介に値する内容とは思いますが、今日は紙面も相当使ってしまいましたのでまた別の機会にご紹介したすることをお約束して今日は終わりたいと思います。

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