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かんとこうブログ

2024.10.28

夏の風、冬の風・・東京の年間の風向と天気

以前から風向と天気の関係について調べてみたいと思っていました。少し時間があったので、昨年10月から今年の9月までの1年間の風向、天気、気温について調べてみました。ネットでみてもデータとしてこうした記録は見当たりませんでした。いつものように気象庁の過去の気象サイトからデータを引用しています。

まず年間を通じての風向のデータからご覧ください。日毎の風向の記録は最大風速しかありませんのでこのデータは毎日の最大風速を記録した風向のデータとなります。

右上が年間を通じた風向の頻度を16方位で示したものです。北西を中心とした方向と南と南南東を中心とした南方向に風向が集中していることが解ると思います。単独方位では北西が一番多く92日、ついで南の67日、南南東の60日と続きます。方向で言うと、北西に西北西と北北西を合わせた北西方向が118日で1年の約1/3、南と南南東に南東と南南西を併せた南方向が189日を1年の半分以上を占めますこの二つの方向だけで300日を超えます

季節別に表したのが左に4つのグラフです。最近の温暖化気候では、従来の季節区分にマッチしないところもあると思いますが従来区分でレーダ―チャートを書いてみました。簡単に言えば、冬は北西、夏は南方向、春と秋はその2方向の混在が主な風向ということになります。概ね予想通りですが、予想通りでないところもありましたので、列挙します。

①俗に冬は北風というが実際に風向が北という日は年間3日しかない。②北方向からの風はほとんどが北西である。③春と秋でも風向は北西と南方向が多い。④西および西南西の風は年間1日ずつしかない。つまり年間を通じて東京では、ほとんど北西が南方向からの風しか吹かないということです。

この理由についてはもちろん気圧配置もあるのですが、根本は東京の立地、東に太平洋の大海原、西に日本列島が連なり、海と大地の暖まり方と冷え方である程度説明ができると説明がネットにありました。冬は海の方が温度が高く、陸の方が温度が低いので、海で上昇気流、陸で下降気流が生まれるため西から東へ空気が移動するが、コリオリの力により方向が北向きに変えられ北西の風になる。夏は逆に陸の温度が高く、海の温度が低くなるので陸で上昇気流、海で下降気流が生じ、空気が東から西へ移動し、コリオリに力で方向が南向きに変えられて南方向からの風となると説明されています。しかしなぜ冬は北西にほぼ限定されているのに夏は広めの方向になるのかはわかりません。

少し横道にそれましたが、話を風向と天気に戻します。とりあえずわかりやすいところで、雨が降ったかどうかについて風向との関係を見てみました。1月から12月までの風向と雨の降った日数のグラフを示します。図中の数字「5/31」は、その月の雨が降った日数です。一時雨もカウントしています。また赤枠は南方向(南東、南南東、南、南南西)、青枠は北西方向(西北西、北西、北北西)の風向範囲を示しています。

1月2月は、北西の風が過半数です。全体に雨が降った日数がすくないのですが、割合的には北西の風の日は雨の確率が低くなっています。3月から4月にかけて北西の風が減り、南方向からの風が増えていきます。同時に雨が降った日も増えていきます。3月4月では北西の風と言えでも雨が少ないとは言えません。5月以降は完全に南方向からの風が過半数を占めるようになります。5月以降は雨が降った日も多く、風向と雨が降った日の日数に関係を見出せません。9月まで南方向からの風の優位は続きますが、10月で風向は北西の風優位に転換します。同時に雨が降った日も少なくなりますので、北西の風の日は雨が降る日も少なくなります。

今見てきたように、4月と10月で風向が入れ替わり、4月で風向が北西から南方向へ、同時に雨の日が多くなります。10月では風向が南方向から北西へと変化し、同時に雨が少なくなります。雨が降るか降らないかで言えば、冬の北西の風の場合には降る日が少なく、夏の南方向の風の場合には降る日が少なくないということになりますが、全体の雨の日数が冬はすくなく、夏は多いので果たして統計的に有意なのかどうかはわかりません。

気温についてはいろいろグラフを描いてみましたが、因果関係を示すようなものは書けませんでした。私の手には負えずGive Upすることにしました。しかしながら東京では1年のうち半分が南方向から、1/3が北西方向から風が吹くというのは衝撃的な事実でした。もう少し風向に気を配ろうかと思いました。

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