かんとこうブログ
2024.11.25
着る岩盤浴™BSファインについて・・塗る岩盤浴はできないか?
最近テレビのCMで、「着る岩盤浴」と言う言葉を耳にします。遠赤外線を放射する材料が使用されているとの謳い文句でした。気になるので調べてみました。以下にご紹介します。
「着る岩盤浴」で検索すると。ネット販売のサイトばかりが出てきて欲しい情報がありませんでした。ようやく、BS]ファインのレッグウオーマーのサイト(下記URL)で欲しい情報を見つけました。
https://www.bsfine.com/product/BA0110
上図左側が着る岩盤浴™BSファイン、上図右側が通常素材の説明です。要すれば、①BSファインは繊維に練りこまれたブラックシリカが遠赤外線を放出し体を温めてくれる ②暖まって体温から放出される熱をBSファインが蓄放熱するので、肌と生地の間の温度を一定に保つ と説明されています。
そのBSファインの断面写真です。0.3μmに粉砕された微細ブラックシリカが3μmの繊維に練りこまれているという説明です。少し繊維の太さに対して、ブラックシリカ粒子が小さいように思いますが、練りこみの過程でさらに微粉化している可能性も十分ありますので、そこは問いません。0.3μmというにはちょうど塗料の中の顔料の粒子とほぼ同じサイズですので、人間の肉眼でははっきりとその存在を認識することはできません。このブラックシリカを繊維に練りこむことは大変難しく、この企業の伝統ある技術と長い年月をかけて量産化したそうです。
このBSファインで作成したレッグウオーマーの効果として、以下の写真、データで示されています。
これは説明不要だと思います。着用30分後に温度が上昇しています。
左は遠赤外線に対する放射率についてのBSファインと通常のポリエステルとの対比です。放射率とは光などの放射線を照射した時に、それを吸収して放射する割合と考えてもらえばよいと思います。代表的な遠赤外線領域の照射に対し、通常のポリエステルよりも10%ほど高い放射率を示しています。
一方右は、その結果として、BSファインに光を照射し、生地直下の温度を測定した場合に、通常のポリエステルに比べ15℃ほど温度が高くなることを示しています。BSファインの効果を示す十分な試験結果だと思います。
さてそうなるとブラックシリカについても調べる必要があると思い、ネット検索したところ、ブラックシリカ自身もネット販売の対象であることがわかりました。多くのサイトがありましたが、その中で情報価値が高いと思われる2つのサイトからブラックシリカに関する情報を引用させてもらいました。
ブラックシリカの成分を見ると、その名の通り主成分はシリカです。そこに炭素(グラファイト)が少量入っているといったところでしょうか?わかりやすく言えば、炭をまとったシリカ、和名といて「黒鉛珪石」とありますが、言い得て妙です。黒鉛成分がしっかりと鉱石の中に組み込まれ固定化されているため、繊維の中に練りこむことができ、長期間使用することができるということがこのブラックシリカの特徴と言えそうです。
このブラックシリカですが、価格が合えば塗料に練りこんで、塗る岩盤浴として使えそうな気がしますが、季節が冬限定では用途は限られてしまうでしょう。