かんとこうブログ
2025.02.18
日本ペイントホールディングスの決算発表・・ 2024年通期ではAkzoNobelに肉薄
2月14日に日本ペイントホールディングスの決算発表がありました。全体的に見ればまずまず順調な決算ではないかと思われます。主要地域別の第4四半期および通年の決算を下表に示します。
日本とアメリカで前年を下回りましたが、主要市場である中国、豪州、欧州ではまずまずの結果だと思われます。短信ベースでの通年売り上げが1兆6387億円でした。先日発表された世界3位のAkzoNobelが約107億€でした。これを1€=160円で計算すると1兆7120億円になりますので、あと一歩のところまで迫ったというのが、私にとっては最重要なポイントでした。
以下地域別、需要分野別の順に見てきたいと思います。以下すべて実質ベースでの数値です。
地域別の第4四半期の概況ですが、日本とDulux Group 欧州が前年割れとなりましたが、「日本は自動車の軟調、欧州ではフランス市場での不振が響いた」と説明されています。一方でトルコのBetek Boyaは大幅増収となりました。
続いて通年の売上、営業利益、営業利益率です。NIPSEA中国の利益率が前年を下回りましたが、まだ10%は超えています。
続いて需要分野別の概況です。
世界的に展開されている汎用、自動車、工業用の概況です。全体としては売上は前年を上回りました。個々に見ると日本は汎用、自動車、工業とも前年を下回りましたが、それ以外は前年越えとなっています。
市況については以下の資料がありました。2024年の第4四半期では、「日本とアメリカの自動車が軟調であったが、2025年第1四半期では日本の自動車は復調する」としています。それ以外では中国のTUBはまだしばらく軟調が続くと予想してしています。
また2025年通期の見通しては、以下のように「昨年買収したAOCの寄与を除いても過去最高売上を予定している」としています。売上は+6.2%、営業利益は+5.5%の見通しと提示されています。