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かんとこうブログ

2025.02.25

TOP3+1の決算比較と2024年のランキング

先週は確報関係の記事が続きましたので、本稿の掲載が遅くなってしまいました。世界のトップメーカーの決算比較と今年の夏に発表される2024年のランキングについてご紹介したいと思います。

まずSherwin Williams、PPG,AkzoNobelに日本ペイントを加えて4社の決算比較です。各社の決算を12月31日のレートで円換算しています。個人的な最大の関心事は日本ペイントがAkzoNobelに追いつくことができたか?でしたが、為替が味方せず、2024年もわずかに及びませんでした。

売上金額では、圧倒的にSherwin Williamsが他を引き離しており、単独2位がPPG,3位グループがAkzoNobelと日本ペイントという様相になっています。

PPGのEBITDA/売上比は少し高めに計算されているかもしれませんが、さすが世界のトップ会社各社とも堂々二桁の数字になっています。しかしながら売上とEBITDAを前年比でみるとかなり差があることも確かです。

2024年に限ってみればPPGは大いに苦戦して売上は通年でマイナス、EBITDAも4Qではマイナス、通年でわずかにプラスに留まりました。Sherwin Williamsと日本ペイントは売上、EBITDAとも4Q,通年ともに二桁増加でした。

以上が4社の決算内容を横並びで見た結果でした。さて今年もCoatings World誌が8月に2024年のランキングを発表すると思われます。TOP4社の決算内容は今まで見てきた通りですが、果たしてこのままの順番になるかというとことはさほど単純ではありません。ここ数年を見てもこうした決算数値ではSherwin WilliamsがTOPなのですが、同社の売上には塗装用具関連商品がかなり含まれているため、ランキングにはその塗装用具関連部分が減額されるため、時によってPPGが首位にランクされています。そして塗装関連商品の売上の金額査定はCoatings World誌が行っていてブラックボックスとなっています。と言う事情がありますので、Coatings World誌の2019年から2023年までのランキングに今年の決算結果を書き足してグラフを作ると下図のようになってしまいます。

こうした特殊事情はほぼSherwin WilliamsとPPGの順位に限定され、あとは決算通りとなる場合が多く、3位と4位は僅差でAkzoNobel、日本ペイントの順番になると思われます。しかし、この順位にはもう一つ不確定要因があります。それは為替です。この4社の順位を決定には、$、€、円の3つの通過が関係しますので、ランキングの順位予想は簡単ではありませんが、当事者にとってみればCoatings World誌のランキングなどどうでもよいことなのだと思います。(私は気にしていますが・・・)

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