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かんとこうブログ

2025.02.21

経産省確報から計算した原材料価格動向・・今回は価格指数でも表示します

毎月ご紹介している経産省確報から計算した原材料価格動向ですが、今月はいつもの金額ではなく単価指数の推移をご紹介したいと思います。2021年1月の単価を100とした指数値の推移ですが、原料間の差異をを横並びで見れるメリットがあります。

4年間48か月の推移となりますが、トルエン、キシレンの突出ぶりが目立ちます。意外に上昇幅が少ないのがビスフェノールAとエピクロルヒドリンでいすれもエポキシ樹脂の原料ですが、現在でも120前後で収まっています。特徴的なのはメチルイソブチルケトン(MIBK)とブタノールで、理由はわかりませんが、定期的に大きな価格変動がみられます。全体を眺めると右肩上がりが多く、2024年の後半からは指数の低下が散見されます。

顔料では、酸化チタンとカーボンがほぼ上昇しっぱなしで、もともと価格の高いアゾ顔料、フタロシアニンは金額がともかく指数的にはさほど上がっていません。樹脂については、意外に上がっていないという印象を受けます。ただし石油樹脂だけはさすがに上昇幅が大きくなっています。2024年12月時点で指数値の大きい順に並べるとキシレン、トルエン、石油樹脂、エチレングリコール、カーボン、イソプロピルアルコール、スチレンモノマーの順となります。全体の指数値の平均は153.3で前月から2.9ポイントあがりました。

それでは金額の推移についてのグラフを示します。個々のコメントは省略します。

前月からの値上がりが10品目、値下がりが12品目でした(ビスフェノールAは2か月連続で報告なし)。しかしながら値上がり金額が大きいものが多かったため、単純平均をとると全体では前月比プラスとなりました。

価格が前月から3%以上変動したものの出荷数量と出荷金額の推移を示します。

これらは前月から3%以上上がった品目ですが、上段の3品目はさほどでもありませんが、下段の2品目はピンク色の金額が数量から大きく乖離し、価格上昇傾向が顕著です。続いて前月から3%以上下がった品目です。

これら5品目中、アゾ顔料を除き金額と数量の乖離が見られており、今月は値下がりでしたが、今後は上昇する可能性が高いと思われます。これら10品目を見ても一方的に金額のみが上昇するというケースはなく、数量と金額が連動して上下する中で変動の大小関係で小刻みに値上がり、値下がりが生じているということのようです。

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