かんとこうブログ
2025.03.04
前年同月比プラスが4社に復活・・1月の自動車生産
2024年12月の国内8社の自動車生産は、前年同月比プラスがスズキの世界生産だけでしたが、2月27日の発表された2025年1月の生産台数では、前年同月比プラスが4社になりました。今年は期待通りに回復してくれるのでしょうか?
各社の1月の前年同月比と前々年同月比を下図に示します。
国内生産、世界生産とも前年同月比がプラスとなったのはトヨタ、マツダ、ダイハツ、スズキの4社となりました。前年同月比プラスが半数に達したのは昨年の7月以来となります。前々年同月比では国内、世界ともプラスがトヨタ、日産、スバルで、国内、世界ともマイナスがホンダ、ダイハツとなりました。
2019年~2024年までの月平均生産台数と2025年1月の生産台数の比較を下図に示します。
この図の見方として各社左端の縦棒2019年と比べてどうかということに注目しています。すなわちコロナ禍前と比べて今がどうかと言う見方です。2019年の月平均台数と比較しても2025年1月の生産台数が多かったのはスズキ1社のみでした。一方で左から2番目の赤棒2020年と比較するとこれを下回ったのは、国内でホンダ、スバル、ダイハツ、世界で日産、ホンダ、スバル、ダイハツとなります。正確には2020年1月は感染拡大前ですが、月平均としては2020年がこの6年の中では最低でしたので、一つの目安として見ることができます。
各社の生産台数の推移を示します。今月は新しくグラフを描き直しました。2023年1月以降の推移をプロットしています。比較対象の各年の月平均台数を表す横点線は、2019年(コロナ禍前)、2020年(コロナ禍)、2023年(昨年)の3本にしました。
トヨタと日産、ホンダは対象的です。トヨタの国内は2023年に2019年の月平均越えし、2024年は多少落ち込みましたが、世界は2023年以降2019年超えであるのに対し、日産、ホンダはホンダの国内のみが2020年を超えましたが、日産の国内、世界、ホンダの世界が2020年の月平均をも下回っています。すなわち2019年超えを果たしたトヨタと2020年をも下回る日産、ホンダという図式です。
この3社は最初の3社に比べると世界生産に占める国内生産の比率が高いため、上下二つのグラフは相似形になっています。この中で2019年の水準に戻れているのは一社もありません。2020年の月平均を明らかに上回ったのが三菱の国内、かろうじて上回ったのがマツダの国内と世界、三菱の世界、下回ったのがスバルの国内と世界という状況でした。
この二社はコロナ期間中も生産台数がさほど落ちず健闘していたのですが、ダイハツは昨年の不正認証問題による生産停止の時期に大きく落ち込みが見られ、2024年の生産台数が大きく落ち込みました。1月もまだ2020年の月平均を下回っています。一方スズキは好調を維持しており、特に世界生産は過去6年間の月平均を全て上回ったいます。
2024年1月から2025年1月までの前年同月比を超えたかどうかの星取表です。今月は国内、世界とも4勝4敗で五分の星となりました。
明日は2024年1月~12月の生産台数について少し詳しい資料をご紹介します。