かんとこうブログ
2025.08.12
7月の電力消費は昨年なみでした・・東京電力の日毎ピーク電力量の平均値
7月はとても暑かったとご紹介しました。となると消費電力量も高かったのではないかと思い調べてみました。
東京電力の7月の日毎ピーク電力使用量の平均値は、ほぼ昨年並みでこの6年間では昨年に続き2番目の電力量でした。まずは、ここ6年間の7月の日毎ピーク電力使用量とピーク供給電力量のグラフをご覧ください。
左図がピーク時消費電力量、右図がピーク時供給電力量です。いずれも2025年は赤線で示してありますが、全般的に高めに推移したことがわかります。これらの平均値で比較するとより明確に年ごとの比較ができます。
青棒の消費電力量では昨年の99.4%とほぼ昨年並み、赤棒の供給電力では昨年の102.9%となりました。この6年で見ると消費電力、供給電力とも増加傾向にあります。
一方の気温の方の推移については、代表値として東京の気温を示します。
こちらも2025年の東京の気温はこの6年間では、高い方であり、傾向としては上昇傾向にあります。日毎の平均気温と日毎のピーク電力消費量の散布図を示しますが、日毎の平均気温が28℃を越すとピーク消費電力量が4500万KWhを超えるケースが増えることを示しており、2020年から2021年までと2022年~2025年までの期間を比較すると、日毎平均気温が28℃以上、ピーク時消費電力量が4500万KWh以上の黄色の区画にプロットされる件数が大きく違うことがわかります。
図中の回帰式からは、平均気温が1℃あがるとピーク時消費電力量が200±50万KWh変化すると計算されます。
下図は平均気温とピーク時消費電力量の関係を示しています。2020年から見ると7月の平均気温が約4℃あがり、ピーク電力消費量が約1000万KWh増加しています。現実には、上の散布図の近似式よりも気温上昇の影響は大きいのかもしれません。もうこれ以上の気温上昇は、生命の危険を脅かすおそれすらあります。肌感覚ではなく、気温上昇は現実であり、気温上昇につれピーク時の消費エネルギーも増加していることはもっと報道されてもよいのではないかと思われます。