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かんとこうブログ

2026.09.09

降水量の歴代ランキング・・短時間記録に台風なし

昨日に続き降水量のお話です。今日は歴代の降水量記録ランキングをご紹介します。よくテレビなどで紹介されているのは、一日あたりまたは24時間あたりの降水量ですが、歴代トップはこの両者で異なります。一日あたりの降水量は記憶に新しい2019年10月12日の台風19号襲来時における箱根の922.5mmです。一方24時間の方は、最も多い24時間の降水量ということなので、もっと多くなり1998年9月25日高知県の繁藤における979.0mmです。下表に両者の併記しますが、10位までのうち半分は両者にランク入りしていますが、のこりの半分は別々な地点がランク入りしており、如何に日本が多雨な、国かが窺えます。

本日のデータは主に「気象予報士のぶやんの学習帳」というサイト(下記URL)から引用させていただいております。その元データは気象庁です。

https://yutakani-nikki.com/2026/07/28/ranking-of-rainfall-records-in-japan/

   

「気象予報士のぶやんの学習帳」では、72時間、48時間、24時間、12時間、6時間、3時間、1時間、10分間の8種類の歴代降水量のランキングが載っていましたので、これを一覧表にしました。

これを一覧表にした理由は、この中にある共通因子を見つけたかったのです。例えば、同じ観測地点や観測日がランキングしているのではないかと思ったからです。上の表では、字の色を変えたデータがたくさんありますが、これは発生日によって分けています。これらの色を変えた字のデータは長時間記録の方に多く見られます。すなわち72時間にランク入りしているデータは、48時間あるいは24時間にもランク入りしている場合が多いということです。短時間データになるほど、他の時間あたりデータとの関係性がなくなるということでもあります。

この理由も「気象予報士のぶやんの学習帳」にちゃんと書かれていました。大変わかりやすく簡明なのでそのまま引用させていただきます。

24時間降水量など長い時間の降水量記録には「台風」と「山」という二つの条件が重なる場合がほとんどだということです。台風のよる長時間供給された湿った空気が地形に沿って上昇し雲を形成し多量の雨を降らし続けるというものです。これが短時間降水量になると台風は必ずしも必要とされません。猛烈な積乱雲や線状降水帯によって1時間程度の強烈な雨はどこでも起こりえるのです。ましてや10分間となるとたった一つの雨柱で十分だというのです。これが私が今日このデータをご紹介したかった理由です。つまり短時間豪雨は日本のどこでも起こりうるし、そうした短時間豪雨でも浸水等を引き起こすには十分であるということです。

さらに、これはテレビのニュース等でも紹介されていますが、降水量の記録は近年頻繁に書き換えられるようになりました。下図は先に紹介した時間別の歴代降水量ランキングの年代別内訳を示しています。昔は気象観測データの観測地点が今よりも少なかったという面もあるでしょうが、データの多くが1990年代以降のものであるということです。

さらに右図では、1日の最多降水量が記録された月を1670地点ごとに調べると9月が最多であるということです。これは台風の関与を示唆しています。1日以上の長時間降水量記録においては、台風の関与が本当にあったのかどうか、実際の天気図で確認をしました。1日以上の降水量記録にランキング入りした日の天気図です。残念ながら2000年以前のものは見ることができないようなので、2000年以降の10のケースで調べてみました。するとこのうち9回は台風が天気図に載っていました。(図の赤丸をつけた天気図に台風が載っています)

一方、短時間のランキングの天気図も調べてみました。まず1日降水量ランキング入りの5件(2000年以降は5件)の天気図です。

続いて、10分間降水量の5件です。こちらも2000年以降のランキングは5件だけでした。

いずれの場合も天気図には日本付近に台風は見当たりません。わずかに2024年8月25日の天気図には南の海上に台風の存在が見えますが、コメント欄に台風の記述はありません。前線は多くの場合に存在が認められますが、2011年7月26日の天気図には前線もなく、大気が不安定という記述があるだけです。

今回の千葉豪雨に関しては、8月13日の2日前に、台風15号が茨城県から上陸し、本州を東から西へ逆走し日本海にぬけたという特殊の状況下での豪雨ではありましたが、基本はモンスタージャイアと台風17号からの湿った空気と高気圧からの暖かい空気が連続的に流入し、それが日本上空にある寒冷渦とぶつかって、千葉県上空で局所的に積乱雲が発達したこととされています。従って台風のみが、豪雨の原因ではありません。(弊ブログ、2026年8月17日参照)

短時間豪雨に関しては台風は必須ではなく、「気象予報士のぶやんの学習帳」に書かれているように、時間スケールが短いほど、記録は「どこにでも起こりうる」ものになるのです。

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