かんとこうブログ
2026.05.01
石油統計速報に見る2026年3月のナフサ需給動向
昨日は石油統計の速報も公開されており、3月におけるナフサの需給動向が概略わかりました。下表に2025年3月以降の在庫、生産、輸入、販売の各数量をまとめてみました。

3月の数字はまだ速報段階なので確定ではありませんが、通常確報値と大きくずれることはありません。ナフサの受け入れ(入荷)は国産ナフサと輸入ナフサに分けられます。国産ナフサは原油の精製に伴い国内で生産される分で輸入ナフサは、文字通り外国から輸入されるものです。
上の表から数字を抽出して二つのグラフを描いてみました。左は国産ナフサと輸入ナフサの数量推移、右は受け入れナフサ総量(国産+輸入)と国内販売ナフサの量です。言い換えると入荷分と出荷分です。

左図では輸入ナフサが今年に入り激減していることがわかります。2026年2月3月は、輸入ナフサの量は国内生産ナフサとほぼ同じレベルです。右図ではナフサの入荷と出荷が釣り合っていることがわかります。つまり入荷したナフサはすべて販売されているということです。
2026年3月は、すでにホルムズ海峡が封鎖され通貨できなくなっていました。しかし、2月中に通過した船が3月にある程度到着していたと推定されます。がしかし、前年同月比、対平均比(2025年3月~2026年3月までの平均)、前月比のどれを見ても、輸入ナフサの量がかなり少ないことがわかります。そして国内販売量については、前月比こそ9割を超えるものの、対平均比で79%、前年同月比では75%程度にすぎないことが判ります。

中東からの船がある程度ナフサを運んでくることができた3月でさえこうした状況ですので、4月はさらにナフサの供給が少なかったのではないかと心配されます。
ところで、上表にはナフサの在庫量の詳細が記載されています。製油所在庫、製造輸入業者在庫あわせて130万KL~160万KLの範囲に収まっており、販売量からみるとおおよそ半月分であることもわかりました。原油と異なり備蓄ナフサなるものは半月分しか存在していません。ホルムズ海峡封鎖が続く中、如何に中東以外からナフサを確保できるかが注目されます。